メルセデスベンツの新型EVトラック、欧州20カ国走破ツアー開始…航続500kmの『eアクトロス600』

メルセデスベンツの新型EVトラック『eアクトロス600』

メルセデスベンツは6月12日、同社史上最も大規模なEVトラックのテスト走行をドイツ・フランクフルトから開始した、と発表した。

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eActros 600 European Testing Tour 2024」と題されたこのツアーでは、新型電動フラッグシップトラック『eアクトロス600』の試作車2台が、欧州20カ国以上を走行し、各車が1万3000km以上を走破する予定。総重量40トンのEV長距離トラックは、ノルウェーのノースケープからスペインのタリファまで、欧州大陸の最北端と最南端を含むルートを通る。

eActros 600 European Testing Tour 2024の目的は、エネルギー消費を考慮しながら、様々なルートや地形、気候帯での広範な経験を積むことである。メーカーはこれらの知見を興味を持つ顧客と共有する予定だ。

eアクトロス600は、600kWh以上の高容量バッテリーと、自社開発された新しい高効率の電動ドライブアクスルを搭載しており、1回の充電で最大500kmの航続を実現する。バッテリーは充電ステーションでのみ充電される予定だ。

ツアーは、ドイツ、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、エストニア、ラトビア、リトアニア、ポーランド、チェコ、オーストリア、スロバキア、ハンガリー、クロアチア、スロベニア、イタリア、モナコ、フランス、スペイン、ポルトガル、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクを通過する。

メルセデスベンツのトラックの顧客の長距離輸送の約60%は500km未満であり、これによりデポや荷積み・荷降ろし地点での充電インフラが充分であることが示されている。その他の用途では、公共充電インフラの継続的な拡充が必要である。eアクトロス600は、将来的にメガワット充電(MCS)にも対応する予定であり、既存のモデルにも後付け可能、としている。

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