IMP. 念願の初単独コンサートを完走 感極まる7人「やっとこの場所でみんなに会えたね」

IMP.が初単独コンサート『DEPARTURE』の3公演を完走【写真:(C)TOBE Co., Ltd.】

有明アリーナで3公演

TOBEのIMP.が14日、東京・有明アリーナで開催した初単独コンサート『DEPARTURE』の3公演を完走した。ファーストアルバムと同タイトルを掲げた公演で、活動歴の長いメンバー7人の願いが実現。ファンにとっても記念日となった。IMP.の7人は2020年7月、当時ジャニーズ事務所副社長の滝沢秀明氏がプロデュースし、ジャニーズJr.内グループのIMPACTorsを結成。だが、デビューには至らなかった。そして、同7月14日に滝沢氏が設立したTOBEに合流。同8月18日にシングル『CRUISIN’』でデビューし、順調に活動を続けている。

13日に昼夜公演、14日に昼公演。3公演はIMP.の晴れ舞台を待ち望んでいたPINKY.(IMP.ファンの名称)で満員になった。13日の昼公演では、期待に満ちた空気の中、定刻に暗転。大歓声の中、正面の大スクリーンには世界地図が映し出され、IMP.の楽曲タイトルが次々と浮かび上がった。そして、七色の光が高く上がり、特効の花火が放たれるとメンバーが姿を現した。

ゴールドに輝く衣装をまとった7人は『SWITCHing』から勢いよくスタート。横一列に並び、一紙乱れぬダンスパフォーマンスを披露した。続く『DO IT!!!』では、センター・佐藤新の決め顔がカメラに抜かれ、鈴木大河がクールな台詞でラストを締めくくった。そして、デビュー曲『CRUISIN’』では、横原悠毅が甘い歌声、椿泰我がパワフルで重厚感あふれるラップをかました。曲中にメンバーの立つステージが高くせり上がると、そのままアリーナを移動。頭上の近距離に現れた彼らの姿に、嵐のような歓声が響き渡った。

メンバーは一人ひとりと目線を合わせるように優しくほほ笑んだり、2階、3階にも手を振ったりと、思い思いの方法でファンに感謝の思いを伝えた。真っ赤なライトの中で披露した『Into The Wild』では、アッパーなサウンドに力強い歌声を乗せた。そして、佐藤が「俺たちの心をもっと熱くさせてくれよ!」と叫ぶと、会場の熱量はさらに上昇した。

最初のMCでは、椿が「みんな、お待たせ」と言い、鈴木は「もっともっと声出せますか! その調子でよろしく」とクールにあおった。佐藤も「俺が知ってるPINKY.はそんなもんじゃない! 沸いてくれ、有明!」と熱く呼びかけた。ここで基俊介が、得意のボイスパーカッションをソロで披露。徐々に加速し、迫力を増すパフォーマンスで会場を沸かせた。続いて鈴木、基、椿によるユニット曲『T.T.M』へ。黒のシックな衣装に身を包んだ3人は、鋭いラップとダンスを披露した。

ライブを通してPINKY.へ感謝の気持を伝えた【写真:(C)TOBE Co., Ltd.】

クールな雰囲気をそのままに、妖艶かつダークな『Butterfly』、怪しく危険な香り漂う『Lady dangerous』と、アルバム『DEPARTURE』の中でも大人っぽいナンバーを披露。『Ice cream』では甘い歌声とさわやかな笑顔で観客の心をくすぐった。続く『Backbeat』『SHAKE ME UP』では、メンバーがトロッコに乗り、スタンド席の観客に接近。手を振ったり、かがんで視線を合わせたりと、ファンとのコミュニケーションを楽しんだ。そして、客席間の通路へ降りて、その場で歌う場面もあった。

観客の興奮が止まらない中、あらためてメンバーが自己紹介をしつつ、気持ちを伝えた。

基「ちゃんと見えてますよ。ありがとう! やっとこの場所でみんなに会えたね」

影山拓也「自分たちの名前をアリーナで歌える日が来るとは思ってなかったぜ!」

横原「3年半くらい前に、『2年後にアリーナやります』って言ってたんだけど、もう3年半たってたね。お待たせしました」

松井奏「まだ、ちょっとふわふわしてる感覚。アリーナでやれてるんだなって」

そして、基の「みんなに伝えたい曲」という紹介に続いて、バラードソング『How good we are』が始まった。強い思いを込めて歌う切実なメンバーの顔が、再びスクリーンに映し出された世界地図の上をゆっくりと流れていく。7人が懸命に届けた歌声で会場は優しいムードに包まれた。ここで、IMP.の後輩でTOBEの研修生で構成されたTRAINEEのwink firstが登場。『CANDY』でキュートなパフォーマンスを披露した。さらに初めて素顔と名前が解禁された DeePalsも加わり、エネルギッシュなダンスナンバーで会場を盛り上げた。

その後、影山と横原によるユニット曲『それでいい。』、佐藤と松井のユニット曲『Go Crazy』と続き、再び『SYNERGY~以心伝心~』から7人によるパフォーマンスへ。彼らのグループ名を冠した楽曲『IMP.』では、佐藤が最初のサビのフレーズを歌った瞬間に歓声が沸き起こり、7人の背後のスクリーンには炎が燃え盛った。そして、佐藤が言った。

「この曲が来た時から、単独公演で初披露しようとメンバーみんなで決めていました。PINKY.のみんなに心を込めて歌います」

歌い始めたのは、『To U』。「♪ありがとう伝えたくて 今…愛を誓う」から始まるPINKY.へのラブソングのような楽曲で1つひとつの歌詞に心を込めて歌い上げた。スクリーンには感極まった7人の表情が映し出され、彼らの思いを受け止めるように、客席では無数のペンライトの光があたたかく揺れていた。

ライブもいよいよ終盤。「撮影OK」のアナウンスがスクリーンに表示され、観客はスマートフォンのカメラをステージへ向けた。ここで披露したのは、アルバムのリード曲でもある『NINNIN JACK』。メンバーは世界へ向かって自分たちの存在を見せつけるように、全力のパフォーマンスを届けた。そして、本編ラストを飾ったのは未来へと向かう力強さを感じさせる『CHASE』。観客も声を合わせて歌っていると、ステージからは花火が噴き出し、スクリーンには無数の流れ星が落ちた。

演出効果も生かし、観客を魅了し続けた7人はここでステージを去った。しばらくすると、止まらないアンコールに応えて登場し、ラストソングとして『CRUISIN’』を再び披露した。松井と佐藤は肩を組み笑いながら顔を見合わせ、鈴木と基、横原は会場の隅々にまで手を振った。椿と影山は熱量たっぷりに全力のパフォーマンスを続けた。最後は全員が手をつなぎ、観客と共に『俺たちが、IMP.!』と叫び、華やかな金テープが舞う中、ライブは幕を下ろした。

<セットリスト>

1. SWITCHing
2. DO IT!!!
3. CRUISIN’
4. Into The Wild
5. T.T.M.
6. Butterfly
7. Lady Dangerous
8. Ice cream
9. Backbeat
10. SHAKE ME UP
11. How good we are
12. CANDY
13. それでいい。
14. Go Crazy
15. SYNERGY~以心伝心~
16. FLOW
17. The Core
18. AKANESASU
19. IMP.
20. To U
21. NINNIN JACK
22. I Got It
23. ROCKIN’ PARTY
24. CHASE 1. CRUISIN’ENCOUNT編集部

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