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年収1,000万円稼ぐのも夢じゃない仕事、ひとり代理店で本当に経営が成り立つか疑問に思いませんか? ひらり宣伝社の代表である小宮絵美氏は著書『自宅で年収1000万円 「ひとり代理店」で稼ぐ 新しい起業の教科書』の中で「セドリ等と違って息の長い経営ができる」と言います。一体どうしてでしょうか? 本書から紹介します。
何度もお客様になってもらえる
ひとりで起業するビジネスモデルにセドリがあります。セドリとは、元々は「掘り出し物の古本等を自分の目利きで安く手に入れ、価値のわかる人に高く販売して差益を得る」といった商売のことです。最近では品薄の売れ筋商品を大量に購入して、ネット等で高値で転売するような商売もこれに含められているようです。
このビジネスモデルは、基本が転売ですので、商品は入手困難な商品が多くなります。
入手困難なものといっても、他の人も入手できれば価格競争になります。「あなた」から買いたいと思ってくれているわけではなく、商品と価格の魅力によって購入する人を選択しています。
魅力的な商品を仕入れられなければ売上げがあがらず、収益が不安定です。「あなた」から買いたい理由が商品と価格のため、同じ商品が他から安い価格で出てしまえば購入してもらえません。常にお客様が喜ぶ商品を見極め、仕入れ続け、新規顧客を獲得し続けなければならないのです。
リピートしてくれる売上げは基盤になる
一方、ひとり代理店は、お客様との関係性の構築に重点を置くことが長期的な経営につながるカギとなります。
仮に1件の利益が少額であったとしても、何度も購入していただくことで利益が積み上がっていきます。
例えば、名刺などは、一度つくれば次もあなたに注文してくれる可能性が高いでしょう。
再発注が数年後だったとしても、一度受注したものが未来の売上げをつくっていくのです。そうした商品が毎年、5件、10件……と増えていけば、売上げの基盤をつくり、ますます安定した経営となります。
一緒に売上げをつくり出せるのが代理店
お客様とひとり代理店は、売上げをあげるための最強のチームです。
セドリのように1回限りの注文の品を届けたら終わりではありません。一緒に集客や売上げアップの作戦を立てるチーム。お互い対等な立場で、よき相談相手であり、一緒に考え、成長していくことが大切です。
重要なのは「一緒に」です。
その「一緒に」があなたの居場所をつくります。
リピーターの獲得は信頼関係の構築が必要ですが、それほど難しいことではありません。
今回実施した販促方法の反響をヒアリングし、お客様と意見を出し合い、その実績をどのように次に活かすかを考えます。
ここが一番重要な点です。納品しただけで終わってしまえば、セドリ同様、1回限りになってしまいます。
リピートがあるから利益が増える
あるお客様が言っていました。「フリーペーパーに掲載したあとに反響はどうだったか連絡をくれるのは君だけだよ」。簡単で誰にでもできる1本の電話や1回のLINE・メールのコミュニケーションが、リピーター獲得のチャンスです。
新たな販促策に寄り添った提案を
必ず反響を聞く。それさえ行えば、「もっとこういうふうに載せたらよかったかな~」とか、「こっちのフリーペーパーにしたほうがよかったかな~」という次の仕事につながる話が出てきます。
それに耳を傾け、「では、次はフリーペーパーを変えて掲載してみましょう」「次はおっしゃられていた内容で掲載してみましょう」と、お客様が話した内容を活かした次なる一手への口添えをするのです。
それを繰り返すことで、信頼が勝ち取れ、リピーターとなってくれます。一緒に考えると言いましたが、次なる販売促進の戦略はお客様の頭の中にあり、それに寄り添う内容の販促を実施していけばいいのです。
例えば、フリーペーパーへの広告掲載で考えてみましょう。掲載料が5万円でそのうち利益が1万円だったとします。これを毎月継続すれば、売上げは年間60万円、利益は12万円になります。
これが5店舗あったとすると年間の利益は12万円×5店舗で60万円。リピーターがいるだけで、こんなにも経営が安定するのです。
フリーペーパーでの集客が成功していれば、最初は4分の1ページだった掲載枠を2分の1ページに拡大してくれるかもしれません。そうなればさらに売上げ・利益は大きくなります。
新しい企画を無理に考える必要はない
むやみやたらに販促方法を提示する必要はありません。新しい販促の企画を提案しなければと焦り、たくさんの企画書を作成する必要もありません。
お客様との会話の中で、次はどんな方法で売上げをアップさせるかを共に出し合い、それを具現化していくのが「ひとり代理店」の役割です。お互いのアイディアを共有し、お客様の代わりに最適な販促を形にし、実践するのがあなたの役割です。
意見を伝えるだけでも仕事になる
もちろん提案をしてはいけないわけではありません。消費者目線に立ち、気づいたことはどんどんお客様に伝えましょう。経営者や販促担当者は意見をもらえることがとても嬉しいのです。
例えば、「店舗の前を通ったとき、オープンしているか、していないかわかりにくいので営業時間の看板があったほうがいいですね」「中華料理ってメニュー名ではわからないものがあるので、写真を入れたメニュー表をつくりましょうか」など、一般消費者目線でいいのです。
プロの目線ではなく、消費者目線に立ったときに「こうであったらいいな」と思うことを伝えていきましょう。
小宮絵美
ひらり宣伝社代表