クオリティ高すぎ!100均ミニチュア界の革命児 映画館のイスからジオラマ人間まで…こだわりは「100円以上」の感動

まずはご覧頂きたい。この「映画館のイス」のミニチュアを。

これがあれば家でも映画館気分!?

これに反応しない映画好きはいないだろう。1/12スケールでありながら、実際の映画館のイスのように座席の可動もあり、数を揃えることができれば連結も可能。おまけにドリンクカップ付き。一番の驚きは、この商品が100円均一ショップで購入できるのだ。

映画館のイスは発売後すぐに売り切れるなど大人気商品なのだという。

製造、販売するのは三重県に本社を置くプラスチック日用品製造販売の山田化学株式会社。映画館のイス以外にも多くのミニチュア商品を販売している。このミニチュア界の革命児とも言える山田化学の担当者に話を聞くことができた。

ミニチュアの企画を担当する山田化学の関田さん(左)と広報担当の杉岡さん

「映画館のイスはお客様から商品化希望の声が大きかったです」

そう語るのは営業企画部の関田さん。自身、100円ショップで働いていたこともあるという。

「勤務し始めた2020年頃から1/12スケールで統一したミニチュアも作るようになりました。映画館のイスは、社長がSNSの声を受けて開発した商品なんです」

水たまりもミニチュアに。関田さんの遊び心で透明な水たまりを一部装飾。SNSで多くの反響があった
水たまりもミニチュアに。関田さんの遊び心で透明な水たまりを一部装飾。SNSで多くの反響があった

映画館のイスは赤と黒の2色展開で、先述したように連結機能も持たせている。映画館の雰囲気を作るために大量に購入する人も少なくないという。関田さんは「イスのクッションは材質も変え、連結機能に加えて組み立てのランナー(組み立て前のパーツをつなぐプラスチックの枠)にも余裕があったのでドリンクカップも詰め込みました。デザイナーさんには無理を言わせてもらってます」

ミニチュアのアイデアとサイズ感

山田化学の商品はアイデアもすごい。販売中のミニチュア「一升瓶ケース」もその一つだ。

山田化学の一升瓶ケース。電池が入ったのはたまたまだという

SNSで乾電池入れとして使用する人の投稿が注目されるなど、企画者も驚く使い方をユーザーの方で発見してくれるという。

映画館のイスについてのこだわりを聞くと、「サイズ感ですね。ミニチュアはお客様の持っているフィギュアなどと組み合わせて楽しむ方が多い。当社では基本的に1/12スケールなどサイズは統一しています。そうすることで、お客様が求めている世界観を作れると思います」

開封前の映画館のイス

ついに登場!ジオラマ人間シリーズ

1/150スケール ジオラマ人間 軍人

筆者も驚愕した商品が発売される。それが「1/150スケール ジオラマ人間 軍人」だ(6月12日から順次発売予定)。

「当社でも一、二を争うほど細かいミニチュアです。細かくなればなるほど製造が難しくなりますが、立ち姿や、武器を持たせたりするところにこだわりました」

1円玉と比較すると…

「このジオラマ人間と当社の連結ディスプレイベースを使って、格納庫のシーンなど世界を広げて作って欲しいですね」

山田化学の技術全てが詰まっているという「連結ディスプレイベース」※同社のカスタマイズシールを貼った状態

「連結ディスプレイベース」は山田化学のミニチュア商品で最も売れているという。

「生産キャパシティを大きく超える注文を頂き、発売後しばらくは品薄状態が続きました」と広報の杉岡さん。購入者は自身の好きなフィギュアやロボットなどと一緒に写真を撮り、作りたかった世界を実現しているという。杉岡さんは「商品がお客様に色んな使い方をされて嬉しい」と笑顔を見せる。

スナイパーライフル。フィギアに持たせる時のことも考え、サイズ感を統一している※一部商品を組み合わせ

最後に関田さんは「100円で『こんなもんか』と思って購入してもらうのではなく、100円で『ここまで!?』という感動を与えられる商品を今後も展開していきたいです」と語ってくれた。

山田化学の売れ線商品たち

工夫ひとつで全く違う世界観を作ることもできるのもミニチュアの大きな魅力。ミニチュア好きが喉から手が出るほど欲しかった商品たちを次々と生み出す山田化学のシリーズは今後も進化する。

※店舗により取扱状況が異なります。詳細はお立ち寄りの店舗にお問い合わせください。

※時期により廃盤・欠品の可能性がございます。あらかじめご了承ください。

■山田化学株式会社公式サイト https://www.yamadakagaku.co.jp

(まいどなニュース特約・宮本 裕也)

© まいどなニュース