市長「出べそ発言」で紛糾 沖縄・石垣市議会 野党「不穏当だ」と退席

中山義隆市長の発言が不穏当だとして退席する野党市議ら=14日、石垣市議会議場

沖縄県石垣市議会(我喜屋隆次議長)は、14日の本会議が約3時間にわたって空転した。

 野党議員が一般質問で中山義隆市長の過去の答弁が誤りと指摘し、そのまま別の質問に移ったことに市長が自席から「『お前の母ちゃん出べそ』みたいなことをするなよ」と発言した。野党が「不穏当だ」などと批判して議事が止まった。

 野党会派ゆがふの内原英聡氏は、税務行政に関する質問の中で「市長がかつて答弁してきた内容は誤りだと確認できた」と指摘。市長の答弁を求めず次の質問に移った。

 すると、市長が自席から「いつの話をしてるの。言いっ放しいいの」と発言。我喜屋議長が休憩を取り、内原氏に市長の過去の発言とは何を基にしているのか、などと確認した。その最中に、市長が再び発言した内容に野党が反発した。

 再開後、内原氏が市長から「出べそ発言」があったと指摘すると市長や与野党それぞれが言い合いとなって紛糾。内原氏は「不穏当発言の極みだ」と訴え、市長は「『みたいな』話だと言った。あなたに対して言っていない」と反論した。その後、野党市議らが退席した。

 約3時間後、休憩の中で市長は「社会的にふさわしくない発言だった」として取り消すとした。内原氏も「市長の答弁は誤りだった」との発言は議事録から削除する考えを示した。この日最後に予定されていた宮良操氏の質問は、最終本会議のある17日に変更になった。

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