アニメ「鬼滅の刃」、風柱の弟への攻撃が物議―中国メディア

11日、中国のポータルサイト・捜狐に、アニメ「鬼滅の刃」の風柱が弟を攻撃する行動が多くの議論を呼んでいるとの記事が掲載された。写真は鬼滅の刃。

2024年6月11日、中国のポータルサイト・捜狐に、アニメ「鬼滅の刃」の風柱が弟を攻撃する行動が多くの議論を呼んでいるとの記事が掲載された。(本記事はネタバレを含みます)

記事はまず、「鬼滅の刃」柱稽古編の第5話の、風柱・不死川実弥(しなずがわさねみ)が自らの弟である不死川玄弥(しなずがわげんや)を攻撃する場面が多くの議論を呼んでいるとし、「アニメだけを見ているファンは、この場面に驚き困惑したことだろう。これまでのアニメのストーリーからしても、実弥の評判はあまり良くなかったにもかかわらず、さらに玄弥を攻撃する行動が加わり、一層の議論を引き起こすこととなった。しかし、実際にはこの場面には異なる背景がある。実弥の行動には彼なりの理由があるのだ」と紹介した。

その上で、「この場面が大きな議論を呼んだのは、実弥の攻撃が玄弥の目を狙ったもので、竈門炭治郎(かまどたんじろう)が間に入って止めなければ、玄弥が盲目になっていたかもしれないからだ。また、実弥は玄弥が再起不能になるまで殴るつもりだった。実の弟にこれほどの暴力を振るうのは異常で過剰に見える。たとえ攻撃的な性格だとしても、これほどの暴力はやり過ぎだと思われるだろう」と述べた。

一方で、「しかし実弥は玄弥のことを誰よりもよく理解している。普通に説得しても玄弥は話を聞かず、むしろ自分(実弥)を守るために鬼殺隊(鬼を狩る目的で作られた組織)に残ると決断するだろうと考えた。また、玄弥が『呼吸』を使えないと聞き、これでは玄弥がこの先どうなるかが明らかなため、強制的に鬼殺隊から離れさせるために怒りを爆発させたのだ」と説明した。

さらに、「確かに過激な方法ではあるが、後の黒死牟(こくしぼう)との戦いの結果を見ると、実弥の行動は間違っていなかったことが理解できる。もし本当に玄弥の目を突いて盲目にしていたとしても、それは玄弥を鬼殺隊から無理やりにでも離れさせるためのものだった。ただし、実弥の実力と性格から考えると、実際には力を抑え、玄弥を脅かすだけにとどめただろうとも予想できる」と言及した。

記事は、「実弥の行動は一見すると極端ではあるが、実際には玄弥を守るための苦渋の選択だった。実弥は玄弥を守ることだけを考えたが故に、玄弥の気持ちには配慮しなかった。最後に黒死牟を倒した後、実弥の本心が見えるシーンでは、抑えていた感情があふれ出す。現在の攻撃的な行動がどれほど厳しく見えても、後でその背景が理解され、本当の感情が表に出てくる時には、彼自身も涙するほど辛い思いをするのだ」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)

© 株式会社 Record China