井上尚弥の指名試合にボブ・アラム氏が不満 アフマダリエフを「無名のボクサー」と批判

井上尚弥

ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31=大橋)にWBAが指名試合を命じたことに、共同プロモーターを務めているトップランク社のボブ・アラム最高経営責任者(CEO)が不満を爆発させた。

井上は、WBAから9月25日まで同級1位ムロジョン・アフマダリエフ(31=ウズベキスタン)と対戦するように通告された。ただ、井上サイドはすでに元IBF同級王者TJ・ドヘニー(アイルランド)との対戦が確実視されており、WBAの指令を断る方針を示している。

そんな中で、米専門メディア「ボクシング・シーン」は「WBAがアフマダリエフと対戦するよう命令を出した数時間後、井上の米国人プロモーター、ボブ・アラム氏はウズベキスタン人と戦わなければならないという提案を拒否した」とした上で「アラム氏は、すぐに、それ(アフマダリエフ戦)は起こらないと反応し、アフマダリエフは〝無名のボクサー〟と批判した」と伝えた。

アフマダリエフのマネジャーを務めるワディム・コルニーロフ氏は、9月に英国ウェンブリー競技場で行われるイベント内で井上との対戦を望んでいたというが、井上が9月に日本開催を希望していることもあり、当面の激突は完全消滅したと言えそうだ。

これにより、WBAのベルトを失う可能性もあるが、あくまでドヘニー戦を優先する構えで今後の動向が注目される。

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