相手の計量失敗で引退試合消滅 山畑雄摩「減量は存在するし皆リスク背負ってる。後悔ない」

 引退セレモニーを終えて後輩の木村ケルベロス颯太とじゃれる山畑雄摩

 「キックボクシング・RISE」(15日、エディオンアリーナ大阪)

 ビッグマッチ「RISE WORLD SERIES 2014 OSAKA」のオープンフィンガーグローブ(OFG)マッチ63キロ契約3分3回戦で山口侑馬(29)=道化倶楽部=と対戦して引退するはずが、山口の計量失敗で引退試合が消滅した元DEEP KICK63キロ王者の山畑雄摩(29)=心将塾=の引退セレモニーが行われ、テンカウントゴングが鳴らされた。

 セレモニーを終えた山畑は「試合するつもりでギリギリまでいてたんで、仕上がりもばっちりやったんでそこは惜しいけど、OFGやり残したけど、練習でケルベロス(後輩の木村ケルベロス颯太)と殴り合おうと思います。選手としては後悔ないんで、リングに上がることは二度とないので、後輩のサポートに回りたいと思います」と穏やかに述べた。

 山口を心配し、「今いろんな意見がありますけど、こういう階級スポーツでやってる以上、減量は存在するじゃないですか。皆それなりのリスクを背負ってやっているので、試合したいけど仕方ないなと飲み込んで、潔い幕切れにしようという踏ん切りはすぐつきましたね、10分で。20分考えても1時間考えても同じなんで」と山口をフォローした。

 セレモニーには「こういういい舞台でテンカウントゴングまでしてもらえたんで、大満足です。すごく感動しましたし、『ご起立お願いします』の時、皆さんがバサーッと立っているのを見て、ちょっと申し訳ないけど、気持ちいい~となりましたね」と感激。

 一番の思い出にはこの日、やはり引退セレモニーを行った麻原将平(39)=パウンドフォーパウンド=に2021年11月14日に判定勝ちした試合を挙げて「勝てると思ってなかったんで、予想外の勝ちでしたね」と回想。同じ日に同じ会場で引退したことには「横入りしてすみませんって感じです。(麻原は)すごいいい人なんで、一緒に引退しましたねって、お酒飲みたい」と笑顔を見せていた。

© 株式会社神戸新聞社