聖光学院サヨナラ負け 青森山田に1―2 春季東北地区高校野球大会

【聖光学院-青森山田】青森山田にサヨナラ負けを喫し、泣き崩れる聖光学院ナイン

▽1回戦 青森山田2-1聖光学院

 緊迫した投手戦の末、聖光学院が青森山田にサヨナラ負けした。聖光学院は五回、佐藤の左翼線二塁打で先制。直後に同点とされ、九回1死二、三塁から高野が犠飛を浴びた。高野は九回途中2失点と力投したが、打線の援護が1点にとどまった。

 

■センバツ8強と緊迫の投手戦 高野熱投、力尽きる

 聖光学院は昨年秋の東北大会王者でセンバツ8強の青森山田を相手に緊迫した投手戦を繰り広げたが、九回に先発の高野結羽が力尽きサヨナラ負けを喫した。四死球や暴投が失点を招き、「自滅でチームを負けさせてしまった」と泣き崩れた。

 最速143キロの直球とスライダーで打者を圧倒し、四回まで二塁を踏ませない投球を見せた。五回無死一塁、小フライをダイビングキャッチして飛び出した走者もアウトにする好プレーを見せた。その後、四球と暴投で三塁に走者を進められて同点適時打を浴びた。「併殺を取って安心してしまった」と悔やんだ。

 八回に足がつり一時ベンチに下がったが、「行きます」と志願して続投した。130球の熱投は勝利に結び付かなかったが、斎藤智也監督は「一番苦しい試合でマウンドに立ち続けられる男になった」と成長を認めた。

 全国レベルの好投手と堂々の投げ合いを見せた。「気持ちでは負けなかった。もっと自分を磨いて夏は貢献する」と前を向いた。

 

■「気持ちで」先制二塁打 聖光学院の佐藤

 先制の左翼線適時二塁打を放った聖光学院の佐藤羅天(らま)は「ベストスイングをぶつける気持ちで打った」と明かした。五回2死二塁から外角低めの球を引っ張り、強烈な打球が左翼線を襲った。試合に敗れ、接戦を勝ち切れない精神的な弱さが課題と痛感している。「最後まで自分たちの野球を貫く夏にしたい」と気持ちを高めていた。

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