柳田大輝、10秒13で100m優勝も反省「悪いところが出た」 準決で追い風参考9秒97「意識するとタイム出ない」

男子100m決勝レースを駆け抜けた柳田大輝【写真:中戸川知世】

日本学生陸上個人選手権

2024日本学生陸上競技個人選手権は15日、神奈川県のレモンガススタジアム平塚で2日目が行われた。男子100メートル決勝では、昨夏のブダペスト世界選手権代表の柳田大輝(東洋大3年)が10秒13(追い風1.4メートル)を記録。他を圧倒する走りで見事優勝した。準決勝では9秒97をマークするも、追い風3.5メートルの参考記録だった。

柳田はスタート直後から先頭に立ち、圧勝。優勝ではあったがフィニッシュ後、速報タイムを確認すると少し悔しそうな表情を浮かべていた。インタビューに「なんというか……悪いところが出たかなというレースになっちゃったかなと思います」とコメント。「風がどうこうもありますけど、準決勝の動きの再現を一番の目的にしていたので、もったいないというか不甲斐なかったかなと思います」と反省した。

タイムについては「(意識を)しない方が無理だろうと思っていた。意識するとタイム出ないものかなと身に染みて感じている。準決勝と同じ動きができていればどうなったのかなというのが正直なところ」と話し、日本選手権へ向けて「しっかり(パリ五輪の)代表の切符を獲りたいと思う」と意気込んだ。

予選は10秒23(追い風1.1メートル)の組1着だった柳田。準決勝もスタートから抜け出し堂々の全体1位。追い風3.5メートルの参考記録だったが、9秒97をたたき出した。レース後には「なんとか風が…と思ったんですけど、平塚の風にやられたかなという感じです。追い風参考とはいえ初めて9秒台出せましたけど、やっぱり公認になってほしかったなというのが正直なところ」と本音を語っていた。

決勝に向けては「体と、僕のコーチと相談して、走るのであればもう一本、良い形で終われるように準備したい」と話していた。柳田は群馬・東農大二高から東洋大に進学。2023年7月のアジア選手権で、自己ベストとなる10秒02をマークしている。同年8月のブダペスト世界選手権では準決勝進出。パリ五輪の参加標準記録は10秒00だった。

THE ANSWER編集部

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