ネスレネスプレッソ、ホテル多箇所にマシン設置 人手不足解消には「モメント ミルク」

ネスレネスプレッソは、業務用ビジネスとしてホテルやオフィスへの提案強化やサービス向上に注力している。

ホテルに向けて、ネスレネスプレッソの本嶋貴之業務用営業部部長は「インバウンドツーリストの数が増え、稼働が上がり単価が上昇していっているホテル業界において、質の高いコーヒーソリューションを提案し、より⼀層サービスの質を上げて顧客の満⾜度を上げていきたい」と意欲をのぞかせる。

ホテルの重点施策としては、ホテルの顧客満足度を高めるべく、客室へのマシン導⼊だけでなく、レストラン・バンケット・クラブラウンジといったホテルの様々な場所にあったコーヒーソリューションを提案していく。

具体的には、ホテル客室にはスタイリッシュさを訴求する⼩型のコーヒーメーカーの設置を推進。「客室で宿泊客が⼿軽に様々なバリエーションのコーヒーをゆったりと楽しんでいただける環境を提案する」。

「ネスプレッソ」業務用大型コーヒーマシン「アグイラ220」

ホテル内のレストランに向けては、業務⽤⼤型コーヒーマシン「アグイラ」をアピール。

「『アグイラ』の簡便な操作で、常に⾼品質なコーヒーを提供できる特徴を⽣かし、⾷事の最後を締めくくる重要なアイテムであるコーヒーの質を上げていく」。

バンケットにおいては、セルフサービスに好適な「モメント」シリーズを前面に押し出す。

「ミーティングでのコーヒーブレイクなどに活⽤いただき、休憩時のコーヒー周辺でのコミュニケーションの活性化を⽣み出していく」ことを思い描く。

取り巻く環境については、人手不足を追い風ととらえる。

「ホテル業界において⼈材の確保が難しくなっている、または⼈⼿不⾜の状況を受けて、スタッフの負荷を減らせるようなコーヒーメーカーへのニーズが高まっているように感じている」とみている。

「ネスプレッソ」業務用コーヒーマシン「モメント ミルク」

人手不足解消に好適なものとして提案するのが「モメント ミルク」のような宿泊客⾃⾝が簡単にコーヒーを抽出できるコーヒーマシン。

「朝⾷会場、クラブラウンジやバンケットなどのセルフサービスのエリアに導⼊いただくケースが増えてきている」という。

宿泊客⾃⾝が簡単にコーヒーを抽出できるコーヒーマシンは、ホテルに留まらずレストランやオフィス市場でも勝算を見込む。

「レストランやオフィスチャネルのニーズにもさらにお応えできると考えている。レストランのお客様からは“スタッフの力量を問わず、一流のバリスタが淹れたような高品質のコーヒーをいつでも提供することができ、⼿⼊れも簡単”と⾮常に⾼評価をいただいている。お客様からお客様へのご推薦というありがたいお話もいただいている」と語る。

このような手応えから、オフィスやレストランに向けてもそれぞれの業態やビジネスソリューションに合わせて「ネスプレッソ」の強みを活かし提案していく。

「ホテルだけでなく、⼩規模なオフィスやレストランへもニーズにあった新たな製品を提案していく。オンラインサイトでのご購⼊者の利便性向上を図り、業務⽤においてもオンラインでの販売を拡⼤していきたい」との考えを明らかにする。

オフィスに対しては、出社率を上げていきたい企業などを対象に、職場の休憩には⽋かせないものとしてコーヒーの質を上げていく。社員同⼠のコミュニケーションを⾃然発⽣させるツールの1つとしての活⽤も提案していく。

ネスレネスプレッソの本嶋貴之業務用営業部部長

なおネスレネスプレッソの業務用ビジネスの近年の販売動向については「年初に計画した販売予測を上回って推移している」と回答した。

ネスレネスプレッソは、1986年に販売を開始したカプセル式コーヒー市場のパイオニア。

鮮度を守るアルミニウム製カプセルに包まれたコーヒー豆は、世界中を旅する専門家がテロワールといわれる標高、気候、土壌の厳しい条件を満たしたごくわずかな生産地のコーヒー選び抜いたものとなる。

上質なコーヒー豆を安定的に調達し、生産者に対して経済的・環境的・社会的にポジティブな影響を与えることを目的とした独自の「ネスプレッソ AAA サステナブル・クオリティ(持続可能品質)

プログラム」からコーヒー豆を入手しているのも特徴。

使用済みのネスプレッソカプセルは、回収ボックス設置のブティックやパートナー企業、自宅回収サービスを通して回収され、リサイクルされる。

© 株式会社食品新聞社