物流の“2024年問題”解消へ…大手コンビニが商品輸送に“鉄道”活用!業務時間は最大50%削減

2024年4月からトラックドライバーの時間外労働の上限が規制されたことに伴い、物流の停滞への懸念が高まっている2024年問題。全国各地に商品を輸送する大手コンビニエンスストアがこの問題を解消しようと、貨物鉄道輸送の活用を始めた。

時間外労働規制で貨物鉄道輸送開始

6月10日朝、新潟県魚沼市で貨物用コンテナに積み込まれていたのは、コンビニ大手のファミリーマートが県内企業に生産を委託する飲料水のペットボトルだ。

これまではトラックで各地へ配送していたが、法改正により、トラックドライバーの時間外労働の上限が設けられた2024年4月から貨物鉄道輸送を活用している。

製造工場に近いJR貨物・南長岡駅から青森県・秋田県・静岡県の3地域へ鉄道路線を使い、輸送することに。

この日は鉄道用コンテナに300ケース・7200本の天然水を積み込み、トラックがJR貨物の南長岡駅へ。そして、トラックが駅に到着するとコンテナが鉄道に積み替えられた。

鉄道活用で業務時間・輸送コスト削減

この貨物鉄道輸送の活用でトラックドライバーの1回の輸送にかかる業務時間は最大50%削減できるため、2024年問題への対応策として期待されている。

ファミリーマート広報部の吉澤智さんは「弊社としても様々な取り組みを行っており、今回トラック輸送の一区間を貨物鉄道輸送に切り替えることで、ドライバーの業務時間の削減や輸送コストの削減等につなげていきたいと考えている」と話した。

1回あたりの輸送にかかるコストは最大10%、排出されるCO2も最大30%ほど削減できるため、対象地域を中国や九州地方などにも広げていく考えだ。

様々なものの安定的な供給を確保するため、トラックと鉄道を組み合わせた輸送の形が今後、さらに拡大していきそうだ。

(NST新潟総合テレビ)

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