【横浜FM1-3町田】黒田監督「名誉の負傷を無駄にせず、彼らの分まで走り切った」「長期離脱した選手が帰ってくるわけではないが…」。天皇杯・筑波大戦で主力4人負傷も、22年J1王者にリーグ初の逆転勝利

ゼルビア首位キープ、マリノスはリーグ連敗で18ポイント差に。

[J1 18節] 横浜FM 1-3 町田/2024年6月15日16:03/日産スタジアム

J1リーグ18節、FC町田ゼルビアが宮市亮に先制されながらも、昌子源、藤尾翔太、下田北斗のゴールで今季初の逆転勝利を収めて、首位をキープした。2022シーズン王者の横浜FMは、消化が2試合少ないものの町田と18ポイント差に開いた。

開始14分、倒れた渡辺皓太の落としを宮市亮が見事なコントロールショットで沈め、ホームチームが先制に成功する。宮市は今季初ゴールに。

それでも途中から修正した町田が徐々に押し込み、横浜FMが自陣を固めてカウンターを狙う展開に。43分、FKの流れから最後は昌子が決めて移籍後初ゴールで同点とする。

後半は町田の一方的なペースに。57分、右サイドを崩したバスケス・バイロンの左アウトサイドの折り返しを、U-23日本代表のアメリカ遠征から戻ったばかりの藤尾が左足のスライディングボレーで突き刺して逆転する。

その4分後、下田が直接FKを突き刺して、3-1とリードを広げた。

反撃に転じた横浜FMは試合終盤、天野がゴールを決めたか! と思われた。しかし直前に植中朝日が町田の選手のユニフォームの背中を引っ張って倒していたため、VARの介入を経て取り消された。

町田が3-1で逃げ切り、首位をキープ。シュート数も町田の16本対8本(枠内10本対6本)だった。

直近の天皇杯2回戦・筑波大戦はPK戦の末に敗退し、主力4人が負傷離脱。そのうち二人が骨折を負った。この日の試合後には負傷した4選手のユニフォームを選手たちが着て、勝利を喜んだ。

まさに全員で掴んだ勝利に。町田の黒田剛監督は試合後のDAZNのフラッシュインタビューで、「彼らの名誉の負傷を無駄にしないように、彼らの分まで走り切ってくれました」と喜んだ。

「選手の口々から負傷した4人の名前も出ていましたし、彼らの名誉の負傷を絶対に無駄にすることがないように、今日は彼らの分まで走り切ろうと言いました。また改めて、スポーツにおける心技体、全てで相手を上回り、彼らが躍動してくれた成果が、こうして魂のこもったゲームにしてくれたと思います」

次節6月22日は前半戦折り返しとなるホームでのアビスパ福岡戦。勝てば首位ターンの可能性が高い。

関連記事>>【スポンサー収入ランキング】1位浦和、2位川崎、3位FC東京…上位陣では名古屋と鹿島が前年比マイナスに:J1リーグ2023年度

「長期離脱した選手が帰ってくるわけではないですが、この今いる選手の魂がしっかり一つになれれば、またこうした気持ちの入ったゲームができると思います。今度はホームで、しっかり勝点3を取りたいと思います」

そのようにこのマリノスから奪った勝点3の重みを受け止めていた。

© SAKANOWA株式会社