SixTONES森本慎太郎・間宮祥太朗・篠原涼子主演、深夜ドラマにも惨敗の春ドラマ爆死3作品それぞれの残念すぎる事情

森本慎太郎・篠原涼子・間宮祥太朗(C)ピンズバNEWS

SixTONES・森本慎太郎(26)主演の連続ドラマ『街並み照らすヤツら』(日本テレビ系/土曜よる10時)の第8話が、6月15日に放送される。いわくつきの作品だったが、その影響もあってか視聴率の爆死状態が続いている。

同ドラマは、さびれた商店街で経営ギリギリのケーキ屋を営む店主・竹野正義(森本)が大切な店と家族を守るため、悪事に手を染めてしまうことから始まるヒューマンエンタテインメント。森本の単独でのGP帯ドラマ初主演や、伊藤健太郎(26)の地上波ドラマ復帰が話題になった。

同局系で昨年10月期に放送した連続ドラマ『セクシー田中さん』の原作者、芦原妃名子さんが急逝した影響もあり、当初予定していた『セクシー田中さん』と同じ小学館のコミックが原作のドラマが見送りになったことから、急ピッチで代替のオリジナル作として制作が進められたという。

平均世帯視聴率は初回こそ5.1%(すべてビデオリサーチ調べ/関東地区)だったが、その後は2%台に落ちることもあり、全話平均が第7話の段階で3.4%と、今期GP帯ドラマの最下位。また、配信サービス・TVerのお気に入りの登録数も11.0万(6月14日現在)と低調。なぜここまで誰も見ていない状態になってしまったのかーー?

「主人公・正義(森本)のキャラがぼんやりしていて、よく分からないまま犯罪を重ね、事態がどんどんカオスに。コメディ路線のはずが、なんだかひたすら騒ぎが起きている感じで笑えず、視聴者が置いていかれているんです。視聴率が悪くても固定ファンが付けば、TVerの数字は伸びるのですが、そちらでも深夜ドラマ以下。森本ファンすら見ていないのかもしれません」(ドラマライター/ヤマカワ)

■篠原涼子・バカリズムの『イップス』も爆死

一方、主人公のキャラがはっきりしているのに爆死したのは、篠原涼子(50)とバカリズム(48)のダブル主演ドラマ『イップス』(フジテレビ系/金曜よる9時)だ。最初に犯人を視聴者に明かしてから謎解きを見せる倒叙ミステリーで、イップスで書けなくなったミステリー作家・黒羽ミコ(篠原)と、イップスで事件が解けなくなったエリート刑事・森野徹(バカリズム)と、面白そうな組み合わせだったがーー。

「篠原とバカリズムのキャラクター作りがしっかりしていて、2人の掛け合いは十分に面白いのですが、倒叙ミステリーの肝となる、トリックがあまりにおそまつなんです。第1話は、2人がバディになっていく会話劇のテンポが良かったのに、トリックへのツッコミが相次ぐことになり、スタートでいきなり、つまづいてしまいました」 (前出のドラマライター/ヤマカワ)

そんな4月12日放送の第1話は、水風呂でスタンガンを使って殺したのに、自分も感電しなかったのは、電気を通さない純水を入れていたからというトリック。これには、X(旧ツイッター)上で、《何トンもの水を女性一人で運べたのか?》や《長時間、放置していたらホコリなど不純物が入るのでは?》などと、視聴者にツッコまれていた。

「数多くのバラエティで構成を担当している、オークラ氏のオリジナル脚本ということもあり、コメディのりもあって、篠原とバカリズムの会話劇が、ちょっと凝ったコントのようになってしまっていたのも、不調の原因だったのでしょう。5.8%でスタートした平均世帯視聴率は、第9話で3.7%に落ちていて、2人のコンビは良かっただけに残念です」 (前同)

最後の爆死作品は、日本テレビの“大型プロジェクト”として企画され、準備に丸2年要した、間宮祥太朗(30)主演の連続ドラマ『ACMA:GAME アクマゲーム』(日曜よる10時30分)だ。最終回は平均世帯視聴率が2.9%と大撃沈。それなのに、放送後に映画化(10月25日公開予定)されることが発表されたため、冷ややかな声を浴びている。

■『アクマゲーム』は原作改編が原因?

同ドラマは、原作・メーブ氏と作画・恵広史氏による同名コミック(講談社)の実写化。99本集めると、この世のすべてを手にすることができるといわれる“悪魔の鍵”をめぐり、主人公・織田照朝(間宮)が命がけの頭脳バトルを繰り広げるサバイバル・エンターテインメント。CGを駆使した究極のバトルが売りだったがーー。

「バトルは緊張感があり、手に汗握る展開が楽しめましたが、いかんせん、人物描写が弱すぎたんです。照朝の仲間である、初(田中樹/28)と、悠季(古川琴音/27)は、中盤までは“ほぼ”いるだけ。バトルの相手も突然あらわれて、気づくとバトルが始まっている。さらに、登場人物の原作からの改変も多く、原作ファンも離れてしまったようです」(前出のドラマライター/ヤマカワ)

終盤には原作者・メーブ氏がXで、第7話に《ちょっと流石に不明なこと、はっきりしないことが増えすぎて、7話は楽しめなかった…》と、最終回直前の第9話に《敵の主張にも一理ある感じがほしかった》などと 、苦言を呈すこともあった。映画化は制作当初から決まっていたようだが、不安しかない。

脚本、演出、演者と、多くの要素が集まって作られるドラマは、ちょっとしたつまづきで全体が破綻してしまうもの。上記3作品ほどではないが、春ドラマは全体的に低調で、全話平均視聴率が2ケタに達しているのは、長谷川博己(47)主演の日曜劇場『アンチヒーロー』(TBS系)だけ(6月14日現在)。夏ドラマに期待したい。

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