巨人 Bクラス転落危機で岡本和が決勝11号2ラン 拙攻続いた九回に4番が大仕事

 9回、先制2ランを放つ岡本和(撮影・中島達哉)

 「日本ハム0-2巨人」(15日、エスコンフィールド)

 巨人が0-0で迎えた九回、岡本和の11号2ランで連勝を飾った。デーゲームで4位・DeNAが西武に勝利し、負ければBクラス転落危機に陥っていた一戦。4番の一振りでチームを救った。グリフィンが8回2/3を無失点に抑える好投で、3月30日の阪神戦以来となる2勝目を挙げた。

 投手戦が続いた中、0-0で迎えた九回だ。先頭のヘルナンデスが遊撃内野安打で出塁。続く岡本和は初球、高めに浮いた直球を見逃さなかった。フルスイングした白球はライナーで左中間スタンド到達。5月30日のソフトバンク戦以来、14試合ぶりの一発で試合を決めた。

 この日は序盤から打線が沈黙した。2本塁打7得点の快勝から一戦、五回まで日本ハム先発・金村の前に3安打。中盤はチャンスすら作れない展開が続いた。悔やむのは初回の攻撃。開始直後の“ミス”が重く響いた。

 先頭の丸が一、二塁間を破る安打で出塁。続く門脇の打席だ。6日・ロッテ戦以来のスタメン出場。焦りからか初球、2球目とバント失敗。ファウルで追い込まれると、ヒッティングに切り替えた3球目が投手・金村の正面を突いた。1-6-3の併殺打。際どいタイミングに、阿部監督がリクエストを要求したが、リプレー検証の結果判定が覆ることはなかった。

 0-0で迎えた七回には、先頭のヘルナンデスが中前打で出塁。岡本和も連打で続くと、萩尾はきっちりと送りバントを決めた。投手左を狙った打球が内野安打となり、無死満塁とチャンスが広がった。

 ここで吉川が打席に立ったが浅い中飛に、三走・ヘルナンデスもスタートを切ることができない。さらに続く坂本の鋭い打球は三塁の正面を突いた。5-4-3の併殺打で無得点。一塁を走り抜けた後、坂本も天を仰いで悔しがった。序盤から拙攻が続いた中、主砲が起死回生の一発。先発のグリフィンも序盤から安定した投球で援護を待った。

 交流戦はこれで8勝9敗。最終戦で勝率5割を目指す。

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