不動産会社の女性経営者が教える! リビングでわかる「選んではいけないNG物件の特徴」

不動産会社の女性経営者が教える! リビングでわかる「選んではいけないNG物件の特徴」

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【女性が知っておくべき「賃貸物件」基本のき】vol.60

――物件探しをする際、リビングでわかる”NG物件の特徴”はありますか?

NG1. 「リビングが変形している物件」

平出さん リビングのカタチは、長方形や正方形がおすすめ。台形や三角など変わったカタチをしている物件は、家具を置くときに隙間やデッドスペースができやすく、空間が無駄になりやすいため過ごしにくいです。

NG2. 「リビングに洗濯機置き場がある物件」

平出さん キッチン横やリビング内に洗濯機置き場がある物件は、どうしても生活感がでてしまいます。洗濯機を回す音がうるさいと感じてしまうなどストレスになる可能性も。トイレ、浴室、洗濯機置き場がコンパクトにまとめられている物件の方が、生活の動線もシンプルで使いやすいです。

NG3. 「収納が少ない物件」

平出さん 収納が少ない物件の場合、収納棚を置くスペースがとれるかを確認した方がいいです。収納が少ないと、リビングにものがあふれてしまいやすく落ち着きません。見せる収納もおすすめですが、色や素材を統一しないと散らかって見えたり、ほこりなどがつきやすいデメリットがあります。住む前に、自分がもっているものの量と収納スペースが見合っているかについても必ず確認するようにしてください。

NG4. 「天井が斜めになっている物件」

平出さん デザイナーズ物件などによくある天井が斜めになっている物件ですが、オシャレに見えたり、部屋が広く見えたり、太陽の光を取り込みやすかったりとメリットもあるものの、物件によっては照明器具が高すぎて電球の交換が大変だったり、空間の面積が多くなるためエアコン代が高くなってしまうなどデメリットも多いです。

NG5. 「ワンルーム物件」

平出さん リビングでゆったり過ごしたいという人は1DKや1LDKの物件がおすすめ。ワンルームの場合、棚やソファ、パーテンションで空間を仕切るなど、工夫してリビングのような空間を作る必要がありますが、1DKや1LDKであればリモートワークをする人もオンオフの切り替えがしやすいです。料理を作る人の場合、煙や匂いが部屋全体に広がりやすいワンルームは特におすすめできません。

――「このリビングは不便だった」など、お客様から聞いた失敗エピソードがありましたらぜひ教えてください!

平出さん 「片付けが苦手で、入ってすぐリビングが見える部屋だと困る」とお話しされていたお客様が何人かいらっしゃったのですが、とても共感しました。玄関を開けてすぐにリビングが見えてしまう物件ですと、宅配便の人に部屋を見られてしまうなどデメリットがあります。リビングにたどり着くまでに廊下があり、リビングに入る際にはドアがある物件を選んだ方が、過ごしやすくおすすめです。

――どんなリビングなら快適に暮らせると思いますか? 快適なリビングを選ぶために大切なことやポイントなど、平出さんの意見を教えてください!

平出さん 家賃との兼ね合いで、どうしても希望通りの広さのリビングに住んでいないという人も多いと思います。そういった場合でも、高さのある家具は手前にして低い家具は奥に置くなど、工夫次第でリビングを広く見せることは可能です。壁に取り付ける棚や鏡も広く見せるためには効果的。その際は、壁に穴を開けないタイプを選ぶようにしてください。

また、個人的には、ソファを購入するのは一番最後がいいと思っています。リビングにソファを置きたい人は多いと思いますが「ソファは買わなくてよかった」と買ってから後悔する人もいるんです。ソファがいつの間にか洋服やバッグを置く、物置き場になってしまう場合も(笑) 。

大切なのは「自分はどんな生活を送りたいか」を具体的にイメージすること。後悔しない物件選びをして、心地よくスッキリと快適に暮らしてほしいなと思います。


快適なひとり暮らしを始めるために知っておこう

物件探しは賢く丁寧に。引っ越しを検討している人は、今回のポイントをぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

教えてくれた人
株式会社東京女性不動産 代表取締役社長 平出雅美さん

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