美作舞台の映画に登場 茶香服体験 「風の奏の君へ」撮影地で30人

決勝で煎茶を飲み比べ、木札を使って提供順を答える出場者

 美作地域が舞台の映画「風の奏(かなで)の君へ」の公開が今月から始まったのに合わせ、作中に登場する利き茶の茶香服(ちゃかぶき)を体験できる「美作茶香服大会」が15日、美作市林野の旅館・リバーサイド湯郷で開かれた。茶香服のシーンが撮影された会場を借りて市内外の児童からお年寄りまで30人が5種類の煎茶を飲み比べ、伏せられた産地を当てた。

 美作青年会議所が映画と、岡山県内を代表する茶どころの同市海田地区の魅力をアピールしようと企画。特徴が分かりやすくなるように煮出した茶を提供した。

 出場者は3グループに分かれ、盆に盛られた茶葉で香りや色の違いを確認してから予選に臨んだ。海田産をはじめ、宇治(京都府)や八女(福岡県)など5種類を2回に分けて飲み比べ、口に含んだ際に広がる味や香りなどを手がかりに回答。映画でも使われた茶の種類を示す「花」「鳥」「風」「月」「客」の木札を提供順に並べた。

 予選の各組上位3人が進んだ決勝では、一発勝負で順位を決定。優勝した美作市の栄養教諭浜田奈緒子さん(43)は「香りと渋みの残り具合で判断した。とても難しかったけど、少しずつ違いを感じることができた」と話した。

 映画では俳優松下奈緒さんが演じるヒロインを巡って兄弟が茶香服で勝負する場面が登場する。

© 株式会社山陽新聞社