ウクライナ「平和サミット」初日を終了 ゼレンスキー大統領、成果に期待

ウクライナの和平への道筋について、各国の首脳級が協議する「平和サミット」の初日を終えました。ゼレンスキー大統領は成果に期待を寄せています。

ゼレンスキー大統領「今日は我々の成功の日です。私は、このサミットで歴史がつくられるのを目撃すると信じています」

ゼレンスキー大統領が提唱した今回の「平和サミット」には、100の国と組織の首脳級が参加しています。初日は26か国の大統領や首相らが、恒久的な平和の大切さを訴えました。

岸田首相は議題の一つである「原発の安全確保」について、「共同議長として議論に積極的に貢献していく」と述べています。

一方、今回のサミットにロシアは招待されておらず、プーチン大統領は14日の演説で「ロシアが参加しない会議は無意味だ」と強調しています。

ロシアの友好国、中国も出席を見送っているほか、ロシアとの関係を維持しようとするグローバルサウスの多くが首脳の出席を見送っています。

フランスメディアの記者「サミットの目的は、理想的にはロシア以外の全世界がウクライナを支持していることを示すことでしたが、明らかにそうではありません」

今回のサミットは、ウクライナが提唱する和平案の10項目のうち、実現が難しい「領土の返還」や「ロシア軍の撤退」などの議論は見送られています。各国の合意を優先するために「食料安全保障」などの3項目に絞らざるを得なかった格好です。

ゼレンスキー大統領は成功をアピールしていますが、ウクライナ侵攻への対応をめぐり、世界の分断も透けて見える形となっています。

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