大谷翔平の報道フィーバー沈静化なるか「日テレ&フジのやらかし」「パリ五輪」「ジャッジ大活躍」の影響

試合で活躍しようがしまいが、毎日のようにニュースに取り上げられているのが、ドジャースの大谷翔平だ。プレーの内容はもちろん、今年結婚した真美子夫人とのプライベートや元通訳の水原一平被告の動向も含め、大谷にまつわるあらゆる事象が手を替え品を替え報じられている。

そうしたなか、日本テレビとフジテレビがドジャースから出入り禁止処分を食らったと6月12日に『現代ビジネス』が報じた。記事によると日テレとフジは、大谷がロサンゼルスに購入した12億円の新居について詳細に報じたが、その内容がプライバシーを侵害した過剰なものだったため、大谷サイドの怒りを買ったのだという。

「記事では日テレとフジがドジャースから取材パスを凍結され、大谷のマネジメント会社から映像を使用しないように通達されたとのことです。

それが本当だとしたら、13日の両局のニュース番組では大谷の試合の映像が使われていますが、今後球団オフィシャルの取材などには参加できなくなるでしょう。また、日本のメディアに与えた影響も小さくはないと思いますよ。大谷はいわば“ドル箱”として、あらゆるメディアがかなり自由に報じていましたが、今後は大谷サイドからNGを食らう可能性があるということですからね。ワイドショーや週刊誌メディアなどは、プライベートに関するネタを重箱の隅をつつくように掘り下げていましたが、それも難しくなる」(スポーツ記者)

現地時間の6月12日のレンジャーズ戦では、2試合連続となる17号のホームランを放った大谷。さすがの活躍を見せているが、MLBファンの注目は大谷から離れつつあるとも言われている。

「ドジャースは相変わらず強く、このまま行けばプレーオフ進出は間違いない。ただ、大谷については、打率、本塁打、打点ともにナ・リーグの上位には入っているものの、タイトルが取れるかどうかは微妙なところ。端的に言ってしまえば、ホームラン王に輝いた昨季に比べると物足りないんです。

一方でア・リーグではヤンキースのアーロン・ジャッジが12日時点ですでにホームランを25本も量産していて、それこそシーズン新記録を打ち立てそうな勢い。多くのMLBファンたちは、大谷よりもジャッジの方に注目しています。正直、今シーズンの主役は大谷ではなくジャッジになりそうです」(同)

さらに、今年の7月にはパリオリンピックが開幕する。日本国内のメディアもオリンピックに出場するアスリートたちを取り上げる機会が増えるだろう。

「たとえばTBSはバレーボールのネーションズリーグを中継していて、結構な盛り上がりを見せています。男子代表はすでに五輪出場権を獲得していて、その強さに注目が集まっているし、一方の女子代表も五輪出場が決定しました。

そのほかにも男子サッカーや男子バスケットボールなど、五輪出場権を獲得している人気の高い競技も多い。しかし、野球については今回のオリンピックでは開催競技から外れてしまっている。そういう意味でも、今年の夏は野球以外のスポーツにこそ注目が集まるはずであり、今シーズンの大谷フィーバーはすでにピークを超えてしまったと言えるかもしれません」(同)

次に大谷フィーバーがやってくるのは、MLBのプレーオフが始まる10月以降となりそう。順当にドジャースがプレーオフに進出すれば、大谷にとっては初めてのこと。仮にワールドシリーズまで進めば、かなりの盛り上がりとなるだろう。

「プレーオフももちろんですが、今季終了後の11月には野球の世界大会プレミア12が開催される予定。ここに大谷が出場すれば、WBCのときのような盛り上がりが待っています。日本のメディアとしても、とりあえず夏はオリンピック、秋は大谷という感じのスケジュールを想定しているでしょう。

さらにいえば、来季は大谷の二刀流復活も濃厚だと見られていますし、本当の大谷フィーバーが起きるならそこですよ。メディアとしても日テレやフジのように下手に大谷サイドを刺激したくないという思惑もあるでしょうし、今季はとりあえず取材攻勢も落ち着いてくるでしょう」(同)

もちろんこれから大谷がハイペースでホームランを量産するようなことがあれば、大いに盛り上がっていくだろう。そんな展開を期待しつつも、“そこそこな成績”の大谷を過剰に取り上げるフィーバー状態はひとまず沈静化するか。

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