戦時中北海道大学の学生がスパイ容疑で逮捕された「宮澤・レーン事件」 当時を知るイタリア人作家が北大で講演会「平和について改めて考え、討論してほしい」

戦時中、北海道大学の学生がスパイ容疑で逮捕された「宮澤・レーン事件」で、当時を知るイタリア人作家が講演会を開きました。

北海道大学で講演会を開いたのは、イタリア人作家のダーチャ・マライーニさん、87歳。

「宮澤・レーン事件」を知る数少ない人物です。

太平洋戦争が始まった1941年、北海道帝国大学=いまの北大の学生だった宮澤弘幸さんは、旅先で見た根室飛行場のことを英語教師のレーン夫妻に話したことが軍事機密を漏らした軍機保護法違反として逮捕されました。

当時、ダーチャさんは父親の仕事の関係で北大の外国人官舎で暮らし、3人とは交流がありました。

ダーチャさんは、自身も名古屋の強制収容所に収監された過酷な体験を踏まえ、「世界が戦争で揺らぐいまだからこそ、平和について改めて考え、討論してほしい」とメッセージを届けました。

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