「無罪導く証拠の廃棄を指示するもの」大崎事件弁護団が県警を非難 県警内部向け文書の表現を受け

県警の内部向け配布文書に、捜査資料の廃棄を促すと取れる表現があったことについて、大崎事件で裁判のやり直しを求めている原口アヤ子さんの弁護団が16日、「極めて深刻な問題であり、強く抗議する」との声明を発表しました。

大崎事件弁護団・鴨志田祐美事務局長
「無実を晴らす機会を警察の対応で奪われるということで、許しがたい暴挙」

警察によりますと、県警の刑事企画課が警察職員に配布している「刑事企画課だより」に去年10月、「再審請求などにおいて送致していなかった書類が露呈する事案が発生」などの記載があったということです。

再審や国賠請求で書類が開示された際、捜査機関に不利にはたらくことを防ぐため、捜査資料の廃棄を促す内容ととれるもので、県警はこの文章が誤解を与えかねない表現と認め、翌11月に内容を改めたものを配布したということです。

これを受け、大崎事件の再審を求めている原口アヤ子さんの弁護団が会見を開き、「無罪を導く証拠の廃棄を指示するもので、極めて深刻な問題」と、県警を強く非難しました。

弁護団は週明け以降、県警や検察に対し、未送致記録の適切な管理保存を要求する方針です。

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