雨キャンプ「正直しんどい」3つの出来事 「濡れ&汚れ」だけじゃない… 実体験レポ

濃霧に包まれたキャンプサイト

雨の中でのキャンプは「趣があってよい」という意見もあるが、「雨キャンプ」は不慣れなうちは大変なものである。靴がずぶ濡れになったり、ギアが泥で汚れたりするのは、正直なところ気が滅入る。

今回は、幾度となく雨キャンプを経験してきた筆者が感じている、雨キャンプの地味にしんどいことを紹介したい。雨が降りやすいこれからの季節、キャンプの計画がある人は、一読してもらうと役に立つかもしれない。

■雨音がうるさくて眠れない → 睡眠不足に

外にいるときは気にならないのだが、テントに入っていざ眠ろうとすると、意外と気になるのが「雨音」だ。少しの雨でも、テントに当たる雨音は大きく、睡眠の邪魔をしてくる。

比較的どこでも眠れるタイプの筆者だが、夜中に急に雨が強くなったり、強い風が吹いたりすると、ダダダッと叩くような雨音で目を覚ましてしまうこともあった。そして、キャンプでの睡眠不足は、思った以上にしんどい。翌朝の撤収作業や車の運転にもひびくので、注意が必要だ。

もし大きめのタープを持っていれば、タープの下にテントを置くような形で設営すると、テントに当たる雨音は軽減できるかもしれない。また、耳栓を持参するのも対策の一つだ。思いがけない雨で、耳栓を用意していなければ、イヤホンやヘッドホンも役に立つかもしれない。

■霧で景色が見えない → 写真が全然残らない

霧が濃いときにカメラを構えても、あまりにも周囲が真っ白でため息が出てしまう。晴れているときに比べると、どうしても写真を撮る回数は減ってしまう。キャンプ自体は、「雨だー! 最悪だー!」などとなんだかんだいっても思い出に残るものだが、写真が少ないと少し後悔する。

景色の写真は望めないかもしれないが、雨の日は手もとやテントの中での写真を撮るように心がけたいものだ。また、「山の天気は変わりやすい」という言葉は崩れやすい天気に気をつけようという意味合いで使われることが多いが、逆も然り。一瞬雨が上がって、太陽の光が差すこともある。希望は捨てないでほしい。

■テントから出るのが億劫に → 意外と「暇」になる

せっかくアウトドアを満喫しに来ているのに、ずっとテントの中にこもっていては、インドアになってしまう。しかし、雨の日に外に出るのは誰しも億劫なもので、筆者もトイレ以外で外に出なくなってしまう。そうすると意外とやることがない。焚き火もできない、キャンプ場内の散策もできないとなると、テントやタープの下でごはんを食べるくらいしか、やることがないのだ。

筆者の対策は、あらかじめ雨だとわかっているときは、火を使わなくても食べられるものを多めに用意していく。お菓子やおつまみを多めに購入して、食べ比べをしてみるのもよいだろう。また、友人や子どもがいるときは、トランプやボードゲームを持参するのも盛り上がりそうだ。

筆者が人生で初めてキャンプした日は、大雨だった。富士山が見えることで有名なキャンプ場だったが、霧で何も見えず、テントは浸水し、道具も不十分で極寒の中でのキャンプとなった。もちろん、写真はほとんど残っていない。しかし、そんなキャンプでも自然の中で過ごす心地よさを感じて、それ以来キャンプにドハマりしたのだった。

今でも「雨キャンプが好き」とはいえないが、雨でもキャンプを楽しむことは十分できると考えている。雨でも諦めずにキャンプに行ってみると、新たなキャンプの魅力を発見できるかもしれない。

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