鹿児島県警、捜査書類の廃棄促す文書作成「再審で組織にプラスない」 大崎事件弁護団が「前例」示し抗議声明「無実の罪晴らす機会奪われる暴挙。許しがたい」

鹿児島県警の内部文書について抗議声明を出した「大崎事件」弁護団の森雅美弁護団長(右から2人目)ら=16日、志布志市のホテル

 鹿児島県警が再審などで不利にならないよう、捜査書類の速やかな廃棄を促す内部文書を作成していた問題を巡り、1979年に大崎町で男性の変死体が見つかった「大崎事件」で、第4次再審請求中の原口アヤ子さん(97)の弁護団は16日、「無罪に導く証拠の廃棄を指示するもので、極めて深刻な問題だ」として証拠の適切な保存を求める抗議声明を発表した。森雅美弁護団長ら4人が志布志市のホテルで記者会見した。

 声明では、第3次請求審において、弁護団の請求により鹿児島地裁が証拠開示勧告したところ、県警が検察に送っていなかったネガフィルム18本が志布志署で見つかったことに言及。これらの経緯を踏まえ「証拠が意図的に隠されたり、廃棄されたりした可能性がある」と指摘し、県警や検察などに未送致記録の適切な管理保存を求めた。

 弁護団の鴨志田祐美事務局長は会見で「無実の罪を晴らす機会を、警察の不適切な対応によって奪われるのは許しがたい暴挙だ」と批判した。

 県警が作成した内部文書は「刑事企画課だより」。「再審や国賠請求等において、廃棄せずに保管していた捜査書類やその写しが組織的にプラスになることはありません」などと記載されていた。2023年11月に福岡市のウェブメディアが文書の写真を掲載して報道していた。

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