J1川崎 低迷打破のカギは〝脱川崎〟…鬼木監督「大胆に相手の嫌なことを…」

川崎の鬼木達監督(中央)が語る巻き返し策とは

黄金時代を築いたJ1川崎が深刻な低迷にあえいでいる。

川崎は16日に行われた明治安田J1リーグの神戸戦(国立)で0―1と敗れた。1点差ではあったが、シュート数は神戸の16本に対してわずか5本で枠内シュートは1本という〝拙攻〟。内容は完敗だった。これで今季は5勝5分け8敗の14位。シーズン折り返しを前にして19年ぶりの前半戦負け越しが早々と確定した。

2017年から5年間で4度のJ1優勝と黄金時代を誇った川崎の衰退。毎年のように主力選手が海外移籍などで流出している現状は苦しいが、それでも巻き返しへ策はある。試合後、鬼木達監督(50)は「負けている状況で、もっとシンプルにクロスを上げたり、ゴール前に入っていくこともできた。そこらへんの頭をもっと研ぎ澄ませないといけない」と指摘する。

さらに、こう強調した。「大胆に相手の嫌なことには、たどり着けなかった。ボールを大事にするところと、相手が嫌がるところのジャッジを、頭を研ぎ澄ませてやっていかないとゴールは生まれない。狙った形で取れればいいけど、そういうものだけではない。大胆にやることによって生まれるゴール、泥臭い形でやることで生まれるゴールもいっぱいある。バリエーションを増やさないといけない」

黄金時代の川崎は洗練された攻撃的なスタイルでJリーグを席巻したが、今は戦力も含めて置かれた状況も違う。こだわりを捨てる〝脱川崎〟の意識こそ、窮状の打破に必要なのかもしれない。

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