「アンチヒーロー」12年前の真犯人は…未回収のまま終わった2つの謎

緒形直人が演じた志水裕策 - 画像は「アンチヒーロー」最終話より - (c)TBS

16日、長谷川博己が主演を務める日曜劇場「アンチヒーロー」(TBS系)の最終話が放送された。残りの伏線を回収しながら、全ての真相が明らかになる展開で幕を閉じたが、中には未回収のまま終わった謎も存在する。(以下、最終話のネタバレを含みます)

SNSで特に話題になっている未回収の謎は2つ。1つ目は、12年前に起きた「糸井一家殺人事件」の真犯人。主人公の弁護士・明墨正樹(長谷川)は、検察官時代に無実であるはずの志水裕策(緒形直人)を自白させ、志水は殺人事件の犯人として死刑判決を受けていた。最終話では、明墨が同期だった緑川歩佳(木村佳乃)らの協力を経て検事正・伊達原泰輔(野村萬斎)の不正を暴くことに成功。志水の再審が決定したものの、殺人事件の真犯人に関する言及はなかった。

もう1つは、明墨とパラリーガル・白木凛(大島優子)の出会い。白木は第8話で、同僚の紫ノ宮飛鳥(堀田真由)から明墨法律事務所を選んだ理由を聞かれると、「きっともう、先生も忘れてるんじゃない?」と意味深な回答を残していた。第9話で明墨を裏切ったとみられた白木だが、伊達原検事正を法廷に誘い出す明墨の計画通りに動いていたことが判明。最終話では再び明墨法律事務所に戻ったものの、白木が事務所に入った経緯は語られずに終わった。

糸井一家殺人事件の真犯人については、プロデューサーの飯田和孝が「一応、我々の中では真犯人の設定はあります」シネマトゥデイのインタビューで説明している。飯田プロデューサーは「正直、それを出すのか出さないのかは議論になりました。(真犯人を)出す必要のあるドラマであるかというと、そこが論点ではなく、中心部分ではないという判断から、あえて出していません。作品の世界では、今ものうのうと生きているだろうと想像もできます」とも語っており、続編の可能性については「現状では全く予定はない」と明かしている。(編集部・倉本拓弥)

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