杉咲花が語る『アンメット ある脳外科医の日記』への思い&撮影秘話!「あと90話分くらい撮影していたい気持ちです」

『アンメット ある脳外科医の日記』第10話より、杉咲花さん、若葉竜也さんのコメントが到着しました。

杉咲花さん主演の月10ドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』(6月17日/カンテレ・フジテレビ系)が放送されます。

本作は、事故による後遺症で過去2年間の記憶がない脳外科医のミヤビ(杉咲)が、目の前の患者を全力で救い、自分自身も再生していく新たな医療ヒューマンドラマ。

第9話では、冒頭で綾野(岡山天音)と麻衣(生田絵梨花)のスピード入籍に加え、綾野病院と丘陵セントラル病院が法人合併することが発表され、SNS上では放送開始直後から祝福の嵐。

一方で、ミヤビがある人物に得体の知れない恐怖を感じたことを皮切りに、ミヤビの記憶障害の本当の理由が明かされる様子も描かれました。

そんななか、視聴者の涙を誘い大きな話題になったのが、ミヤビと三瓶(若葉竜也)によるラストシーン。

あの場面、実は14分間にわたる長回し一発撮りで撮影し、その場にいるスタッフも最小限の人数に減らして臨んだ渾身のシーンでした。

その熱量は視聴者のもとにしっかり届いたようで、SNSでは「ドキュメンタリーを見ているよう」「ナチュラルすぎてセリフかアドリブかわからない」と放送中から話題沸騰。

放送後にも「私たちはとんでもないものを見せられた」「日本ドラマ史に残るようなラストの対話シーン」「あの2人だからできたシーンだった。杉咲花×若葉竜也、恐ろしい」と、ミヤビと三瓶のリアルな会話劇に多数のコメントが寄せられました。

Xでは「#アンメット」が日本トレンド1位、さらに世界トレンド1位も獲得。

「三瓶先生」「ミヤビちゃん」「大迫教授」などの関連ワードも多数ランクインしました。さらに、2021年以来の地上波テレビ出演となった池脇千鶴さんのゲスト出演も話題になりました。

第10話では、一過性健忘の症状が現れたミヤビの脳の詳細を、ついに三瓶が知ることになります。

しかし非情にも、その事実は三瓶を悩ませることに。三瓶がどんな決断を下すのか注目が集まります。そして、当のミヤビも、未来の自分を彷彿(ほうふつ)とさせる患者を診ることにより、かつてないほどに不安を募らせ、そしてある決意をするまでが描かれます。物語は、いよいよ最終章へと突入します。

『アンメット ある脳外科医の日記』第10話は、6月17日(月)22時より、カンテレ・フジテレビ系で放送されます。

<杉咲花 コメント> <杉咲花 コメント>

――ついにラスト2回の放送となりました。今の心境を聞かせてください。

さみしくてさみしくて。

あと90話分くらい撮影していたい気持ちです。

――周囲の反応や反響はいかがですか。杉咲さんに届いたメッセージで、うれしかったのはどんなものがありますか?

周囲の反響でいうと、同業者の方々からこんなにも感想のご連絡をいただいたのは、初めての経験でした。こんなドラマに関わりたいと感じられるような作品作りができたら…という自分たちの密かな夢が、少し輪郭を成したような気がしてぐっときてしまいます。

――ミヤビの日記や血管吻合(ふんごう)も杉咲さんが担っているとのこと。休憩中や自宅でも何時間も没頭してしまうため、周囲も一度は止めたと聞いています。どのような思いから取り組まれたのですか?

負けず嫌いだからです(笑)。

去年の12月に監修の石川久先生から初めて縫合を教わった時、全然できなくて途方に暮れました。できないことを突きつけられた瞬間、この先カメラの前に立っても自分は医者じゃないと思ってしまう気がしたんです。目の前にあるたったひとつのことだけでもできるようになったら、川内ミヤビとして存在する自信になる気がして。毎日縫う練習をしました。

――これまでの放送で、好きなシーン、印象に残ったセリフがあれば教えてください。

数えきれないほどありますが、第9話のラスト、医局での三瓶先生とのやりとりが忘れられません。現場にいた全スタッフが大きな輪になってリハーサルを見つめ、各部署がアイデアと体力を振り絞って長回しに臨みました。自分でも信じられないほど緊張しましたが、俳優がどんな動きをしても絶対に捉えてやるという熱量で重たいカメラを担ぎ続け、どこが切り取られても最高に美しい光をセッティングし、ひとつの吐息も録りこぼさないほどの気概で音を拾い、祈るように見守ってくれているスタッフさんに囲まれながら行われた撮影。いつまでもああしていたい14分でした。

――杉咲さんのアイデア、提案で実現したシーンや撮影方法などもあったと聞いています(第2話のサッカー少年・亮介とミヤビが向き合い、高架下でサッカーボールを蹴り合う長回しのシーンなど)。

高架下のシーンでは、亮介が自分の状態や気持ちをとても繊細に実感する重要なシーンでした。ゲスト出演というただでさえ緊張する環境のなかで、そこにいる人たちを信じて心を裸にしていく時間はとてつもないプレッシャーに襲われるはずで。少しでもフラットにその瞬間を生きられるために、Yuki監督とアイデアを出し合って、30分間の長回しをすることが決まりました。

第2話に限らずですが、1つのシーンにおいて1台のカメラでさまざまなアングルから撮影を重ねていくなかで、どのような撮り順で進めていくかについてはかなり話し合いをしました。自分が経験してきた現場は、どんなシーンであっても一発目は主人公から撮っていくことが多かったんです。だけど、主人公だけが輝いていても良い作品にはならないと思っていて。だからこそ、そのシーンにおいて何が一番重要で誰を輝かせたいのかを密に考えながら、鮮度のある表情を大切に納めていくことについて、監督や米田プロデューサー、若葉さんと徹底的に話し合いを重ねました。

――脚本作りにも参加したとのことですが、どんな打ち合わせを重ね、どのように杉咲さんの思いが反映されているのでしょうか?

打ち合わせは主に米田プロデューサー、Yuki監督、若葉さんの4人で行うことが多かったのですが、特にそれぞれの役のセリフにおいて適正な言葉を精査すること、伝えたいことを言語だけに頼らず表現する方法を探すことに注力していきました。

例えばたった一言のセリフや語尾、“てにをは”についての精査に1時間以上かかることも日常的で、決定的な情報を敢えてセリフにしないことに関しては緊張が走る瞬間もありました。ですが説明しすぎないということは、受け手を信じるということで。作劇上の都合で出口を誘導するのではなく、それぞれの役がひとりの人間として気持ちの筋を通すことを最優先するため、さまざまな視点からの擦り合わせを心がけていました。

――SNS上では、杉咲さんのナチュラルな演技に反響が大きく、また、食事のシーンが印象的と話題です。反響については、どう感じていますか?

やはりみんなで時間をかけて話し合ってきたことについて、視聴者の方々がしっかりキャッチしてくださっていることがすごく嬉しくて。意図していなかったところでも、その人だけの感性で受け止めて、その人だけの物語が育まれていっていることが最高に嬉しいです。

――撮影現場での思い出深いエピソードを教えてください。

みんなで集まってオンエアを見届けたり、スタジオの前室でお米を炊いて食卓を囲むような時間を過ごしたり、キャリアや部署を問わず、くだらない話でゲラゲラと笑っていたり。時にはすれ違いが起きて、気まずい空気が流れた場面もありました(笑)。だけどそれは、真剣だったから。 毎日を一緒に過ごしていると、いろんないろんなことが起きるけど、喜びも涙も、好きなお菓子もみんなで半分こすることができたすべての瞬間が宝物です。

――杉咲さんは撮影が始まる前、全スタッフの顔と名前を覚えられるようスタッフ一覧を作ったり、現場にパーカーをプレゼントして一人ひとりの名前を直筆で添えるなど『アンメット』に関わる方々に深い愛情と熱意をかけているのがうかがえます。

感謝とか愛情は、言葉や態度でなるべく伝えていきたくて。

軽やかに伝えることって難しいし、自分にできることも少ないですが、作品に関わるひとりひとりが大切で、誰もが欠けてはいけない存在であることをみんなで共有できたら、現場が“行かなきゃいけない場所”じゃなくて、“明日も行きたい場所”になるんじゃないかなって。

またみんなに会いたいです。

――第10話や今後の展開の見どころ、視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。

『アンメット』が大好きでたまらないみんなと力の限りを尽くした自信作です。是非お家のテレビで見てください。

<若葉竜也 コメント> <若葉竜也 コメント>

――ついにラスト2回の放送となりました。今の心境を聞かせてください。

心血注いだだけあって、後半に向かって少しずつ数字も上がってきましたし、今までドラマを久しく見てなかった方々の声も多くいただくので、それはすごく心の支えになりますね。丁寧にやって良かったなと。

――『アンメット』キャスト陣の演技に賞賛の声が多く、「三瓶先生」や「若葉竜也」など若葉さんの関連ワードがトレンドにランクインすることも多いです。ご自身が実感する反響はどんなものがありますか?

近所のコンビニの店員さんに顔がバレたくらいですかね(笑)。あまり外出しないので、実感みたいなのはあまりないです。嬉しかったこととしてはSNSに頂いたコメントで、お医者さんを目指していたけど、持病もあり諦めていたという方から、『アンメット』を見て、やっぱり医者をめざしてみようと自分で決めましたっていうコメントをいただいたり、あと、高次脳機能障害の小さい男の子を持つお母さんから、温かいメッセージをいただいたんですけど、テレビで『アンメット』を見て、その子が泣いてたらしいんです。お母さんが、『どうして泣いてるの?』て聞いたら、『わかんない…』って言っていたらしくて。反響をいただいたり、数字が伸びているというのは、もちろん嬉しいんですけど、そういうメッセージをいただくことが、『アンメット』をやってる意味があったなと、僕が一番うれしかったのは、そこですかね。

――SNSでは、三瓶先生がミヤビにもらったロールキャベツは味わいたいから右手で食べるけれど、普段は医者の鍛錬として左手でご飯を食べていることについて「演技が細かい」との声がありますが、左手を使うことで苦労したことなどはありますか?

あれは別に誰に言われたわけでもないのですが、僕は利き手が右手なんですけど、勝手にやり始めましたね。原作にも三瓶が、普段は左手で食べるけど何かきっかけがあれば、右手で食べるという描写が少しあって頭にあったので、割と自然にやりはじめました。このシーンでは、左手、このシーンなら右手かなというのを自分の感覚でやっているという感じですかね。今はもう、左手で食べられるようになったんですけど、練習中は毎日家でも左手で食べるようにはしてましたね。一切説明もないのにそんな所に気づいてくれる人たちがいるなんて嬉しいですね。

――杉咲さんも「若葉さんは器用で、何でもすぐに習得する」と話していました。運動でもそうですか?スケボーもすぐ習得されたと聞きました。

わりと、そうかもしれないです。ダンス以外は…。仕事でスケボーに乗る役といわれて、経験はなかったんですけど、2回くらい乗ってみたら、あ、意外と乗れるな。ってなって、監督もイケる!と思ったのか渋谷の街を走らされて冷や汗をかきました。器用貧乏なんです。

――ネットで若葉さんが「世界に知られてしまったか」と話題になりました。それは「俺たちの若葉竜也が世間に見つかってしまった!」というようなファンの熱量を感じます。そういった声は届いていますか?

めちゃくちゃ届いています(笑)。昔から応援してくださっているファンの方、僕がまったく仕事をしていない時から見てくれている人は、ある程度認識してるんで。本当に礼儀正しくて、秩序が守られたファンの方が多くて、人格がすごく素敵なんだろうなと思います。ただ、やっぱり僕はひっそりと暮らしていたいですね。有名になることとか、ブレイクとか、本当に興味がないんだと思います。

――第7話で今泉力哉監督がコーヒーショップの店員役として出演しました。

今泉さんが出たらきっと面白いだろうなと前からぼんやり思っていて…。プロデューサーの米田さんや杉咲さんに話したら、2人とも今泉さんどうかなと同じように思っていたみたいで、なるほどじゃあどこではめられるかなと…カフェ店員役はわりと満場一致でしたね。

――これまでの放送で、好きなシーンや印象に残ったセリフがあれば、教えてください。

アドリブっぽく見えるとこほど、実は台本があって、台本にないアドリブは、わりとバレてないんです。そういったあたりの感想をみて、ニヤニヤしてますね。例えば、第6話の『チクっとしますよ』というのは、台本通りです。あれは、何カットも撮った上で笑うタイミングとか、セリフの間とかしっかり作られた芝居として存在していて。逆に、第3話の『ぶっ飛ばします。昨日ロッキー見たんで』、あれはアドリブですね。原作の中に、三瓶は、ロッキーが好きというくだりがあったので、頭にあって。その場でやってみて、そのシーンを撮影してから、スタッフさんがセリフとして“ロッキー”が使えるかを確認してましたね。台本では『あの野郎』だけでした。そういうシーンはたくさんあるので見つけてください。自分のお気に入りを探してくれたら嬉しいです。個人的には星前(千葉雄大)がお母さんのことを話すシーン。感動しました。素晴らしすぎるお芝居でしたよね。あとは術者の景色を見たミヤビが「忘れたくないなぁ」と呟くシーン。杉咲さんがあの台詞をあの温度で発したことに鳥肌が立ちました。第4話のラスト、綾野の「前にもこんなことあったな」ってとこも本当に素晴らしかったですね。

――第10話や最終話に向けて『アンメット』視聴者にメッセージをお願いします。

前回放送の第9話は、『アンメット』チーフ助監督の日髙(貴士)さんが監督をしていて、ずっと傍らで見てくれていた方だったというのもあって、自由にやらせてもらいました。最後のシーンは、14分長回しだったり。近くで見ていてくれたからこそ、撮れた画がたくさんある。照明部、撮影部、録音部、演出部という各部署が力をあわせていろんなアイデアを出して一致団結できたなと思います。撮影前のリハーサルでは数十人のスタッフが輪になって芝居を確認して1カットのために1時間以上セッティングして全員緊張してカメラがまわる。最高に贅沢な時間でした。第10話、第11話は、またメイン監督のYuki(Saito)監督が担います。Yuki監督は繊細に芝居をみて、掬(すく)い取ってそれをしっかり作品に組み込む方なので俳優としては緊張する相手です。同時に僕もそんな監督がなにを見つめているのかを細かく見ています。演出家と俳優として緊張感がある理想的な関係性なので、一瞬の油断もできません。我々は第9話ラストから第10話、第11話は1本の作品だと思ってます。いろいろなものがうごめき出していきます。ぜひ目撃してください。

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