49歳で脱サラ→そば店開業「みんなに食べてほしい」

福島市笹谷にそば店「十割そば ひとき自楽」をオープンした店主の佐藤さん

 お客さんを喜ばせ、自分も楽しんでそばを作りたい―。店主の佐藤浩史さん(51)がそんな思いを込めたそば店「十割そば ひとき自楽」が12日、福島市笹谷にオープンした。大手電器メーカーで働いていた佐藤さんがサラリーマンから転身して開業した。

 北海道浦臼産の牡丹そば粉を使用した完全手打ちの十割そばを味わえる。40歳になり、将来を考える中で50歳からは個人事業主として仕事をしようと決意。そんな中、出合ったのがそばだった。

 同市飯坂町の「そば処どう楽」で衝撃を受けた佐藤さんは、同店の隣にある「そば道場どう楽」で手打ちを学び始めた。最初は趣味程度だったが、その奥深さに魅了され、仕事が休みの日は必ず足を運んだ。

 49歳で退職し、オープンに向けて本格的に動き出した。市内のそば店で自身の打ったそばを提供するなど修業を積んだ。店内外の工事からメニュー作りまで、ほとんどの準備を1人で行った。長い準備期間を経て、こだわりの店がようやくスタートした。

 佐藤さんは「おいしいそばを近所の人、そば好きの人、みんなに食べてほしい」と呼びかけた。営業時間は昼が午前11時~午後2時、夜が午後5時~同9時で、定休日は毎週月曜日と第3火曜日。

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