「熊本の彼氏」20代の集大成 シンガー・ソングライター杉本琢弥、熊本城ホールで7月6日ワンマンライブ 

JR熊本駅前アミュひろばであったフリーライブで歌う杉本琢弥(VANCIAエンターテインメント提供)

 動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」に熊本弁で動画を投稿し「熊本の彼氏」として人気を集める熊本市出身のシンガー・ソングライター杉本琢弥(29)のワンマンライブ「─The・Oneman─」が7月6日、中央区の熊本城ホールで開かれる。今月、フリーライブのために帰熊した杉本に、故郷への思いや意気込みを聞いた。
 ここ1年ほど、仕事で熊本に帰る機会が増えたという。今回のフリーライブの前には母校の北部中と熊本商業高を訪ね、CDとチケットをプレゼントした。学校では生徒たちに囲まれ、想像していた以上に「熊本の彼氏」が浸透していることに驚きとうれしさを覚えたといい、「後輩たちから逆に元気をもらっちゃいましたね」。

母校の北部中を訪問した杉本琢弥さん(VANCIAエンターテインメント提供)
母校の熊本商業高を訪問した杉本琢弥さん(VANCIAエンターテインメント提供)

 昨年3月のソロデビューから1年あまりで、シングルを3枚リリース。最新曲「37・2度[びねつ]」では恋愛のもどかしさを表現した初のバラードに挑み、新たな一面を見せる。シンガー・ソングライターとして走り続ける中で今後を見据え、所属するダンスボーカルグループ「BLACK IRIS」での活動を「無期限」で休止するという大きな決断も。「僕はソロ、メンバーはグループでそれぞれ頑張って、再集結した時にもっとすごい化学反応が起きるようにしたい」と前向きに語る。

「37.2度」のジャケット(VANCIAエンターテインメント提供)

 周りを笑わせるのが好きで明るいキャラクターの杉本だが、20代前半に芸能活動を離れた時期もあったと明かす。熊本地震の2カ月後に熊本に戻って炊き出しに参加したが、「表現者」としては復興の後押しができなかった。その時の悔しさをばねにして活動を再開。すると、「熊本の彼氏」で一気にバズった。

 30歳を目前に熊本城ホールに立つ。「ここが20代の集大成であり、30代の新たなスタートになる。故郷に恩返しするつもりでいろんな演出を考えているので、会場で最高の音を浴びていただきたい」

 午後5時開演。S席1万円、A席7千円、中高生3千円。ファミリーエリアも設ける。H.I.P☎03(3475)9999。(澤本麻里子)

「熊本に関われる機会が増えてうれしい」と語る杉本琢弥=熊本市西区

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