日本IBMと宮崎銀行、生成AIを用いた融資稟議書作成アプリを短期間で共同開発

by 石井 一志

日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は13日、株式会社宮崎銀行と、日本IBMが開発した生成AIアセットを活用し、融資稟議(りんぎ)書作成アプリケーションを短期間で共同開発したと発表した。4月から宮崎銀行の一部店舗での本番利用が開始されており、宮崎銀行では生成AIを活用することで、これまで行員が手作業で行っていた融資稟議書作成にかかる作業時間を、95%削減したという。

今回開発されたアプリケーションは、宮崎銀行用に新たに構築したクラウド基盤上で、Microsoft Azure OpenAI Serviceと連携できるようになっており、日本IBMの既存の実証済み生成AIアセットを活用することで、一から設計する手間と費用を抑えられたほか、時間的にも効率的に開発が可能になったという。このプロジェクトでは、約2カ月間という短期間で、業務へ実用可能なアプリケーションの開発を実現した。

なお、同アプリケーションはすでに一部の店舗で運用が開始されており、宮崎銀行は、全店での運用開始に向けて、アプリケーションの精度向上とサブシステムからのデータ連携を進めていくとのこと。

また日本IBMは、銀行業務とシステムアーキテクチャー、ハイブリッドクラウドの知見をもとに、最新のAI技術活用したアプリ開発やインフラ構築、コンサルティング、プロジェクト全体管理を引き続き支援していくとしている。

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