幹部「沖縄県政いばらの道に」 辺野古移設阻止戦略見直しも

玉城デニー知事の取材対応について報道陣に説明する沖縄県の担当者=17日午前、県庁

 沖縄県議選(定数48)で玉城デニー知事の支持派が少数となった結果を踏まえ、県幹部は17日、県庁で「予想以上に厳しい結果だった。県政運営はいばらの道だろう」と語った。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設阻止を最大公約としてきた玉城氏は、戦略の見直しを迫られそうだ。

 辺野古移設に反対し、玉城氏を支える政治勢力「オール沖縄」が県議選で敗れるのは初めて。玉城氏が移設阻止へ有効な手段を見いだせない中、求心力が低下しつつある可能性がある。

 玉城氏は17日午後、選挙結果を踏まえ「辺野古反対の民意が弱まったということはない」と記者団に強調した。

 林芳正官房長官は会見で、コメントは控えるとした上で「地元への丁寧な説明を行い、普天間飛行場の一日も早い全面返還実現のため全力で取り組む。辺野古移設が唯一の解決策との方針に基づき、着実に工事を進めることが普天間の危険性除去につながる」と強調した。

 当選者の内訳は知事支持派が20人、不支持派が27人、中立が1人。玉城氏の支持勢力が過半数を大きく割り込んだ。

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