都知事選告示を前に「選挙の争点」訴える 連合東京の判断は?

6月20日に告示を迎える東京都知事選挙は既に40人を超える出馬が予想されています。現職の小池知事は14日、選挙の争点は「都民をどう守るかだ」と訴えました。

この日都庁で開かれた定例会見で、3選へ向けた出馬を表明している小池知事は、自身の選挙公約を18日に表明する考えを示しました。小池知事は「都民ファーストの都政を、ということを中心に訴えてきた。それをよりバージョンアップしていく」とした上で「18日が大安なので、その日に発表しようかなと思っています」と述べました。そして、知事選の争点を問われると、育児や子育て介護などの課題を挙げ「国際情勢など見ても、どうやって都民を守っていくのか、首都を守っていくのかということが大きな争点、課題だと思っている」と訴えました。

一方、無所属での出馬を表明している蓮舫参院議員は14日朝、足立区の北千住駅前で街頭演説を行いました。蓮舫議員は「挑戦者として皆さま方に思いを書いたビラを配っています」と訴え、午後には日本外国特派員協会で会見を開きました。その中で蓮舫議員は「神宮外苑の再開発」が選挙の争点になると言及しました。蓮舫議員は会見の中で「神宮外苑の再開発は、一度立ち止まるべきと思う。知事が判断すればきょうにでも再要請ができる。まさか、知事選の予定されている夏の後に先送りするとは思いたくないが、私はこれを争点にしたいと思う」と述べました。蓮舫議員は出馬を表明後、神宮外苑の再開発予定地などの視察を行っていて、週明けにも公約を発表する見込みです。

都知事選を巡っては、連合東京が小池知事を支持する方針を固めたことが分かりました。連合は立憲民主党の支援組織ですが、立憲民主党が支え共産党からも全面的な支援を受ける蓮舫議員の支持は見送ることになったもようです。

<連合東京 都知事選で小池氏への支持表明>

都知事選で小池知事を支持することが分かった「連合東京」は、立憲民主党の最大の支援組織である「連合」の地方連合会の一つで、都内で働く125万人で組織された"労働組合”です。これまでの都知事選では、2014年は当時の民主党が支援した候補が脱原発などを掲げていたため、自民・公明と共に舛添氏を支援。小池知事が初当選した2016年は各候補の政策を検証する時間がなかったとして「自主投票」に、そして前回と今回は「小池知事の支持」となっています。連合東京が小池知事を支持する理由としては「政策面での一致」だとする一方、共産党からも支援を受ける蓮舫さんの姿勢を疑問視する声が上がったため、蓮舫さんへの支持を見送ることになったもようです。

ただ、今回の連合の小池知事への支持について、立憲民主党の関係者は「連合と小池さんは蜜月だから、よく『支持』で抑えてくれたなという感じ。もし、共産寄りの候補者だったら『推薦』の可能性もあった。連合全体というわけではなく、一部の組織は蓮舫さんにつくと思うから、実質的な自主投票だよね」と、想定内の事態だとコメントしています。

都知事選は20日に告示されますが、小池知事は「大安の日」ということで、18日に公約を発表するとしていて、蓮舫さんは具体的な日付は示さず「来週早々に公約を発表する」としています。

過去最多の候補者数となる見込みの東京都知事選挙には、これまでに50人以上が会見や事前審査などで立候補の意向を表明しています。都知事選は6月20日に告示され、7月7日に投開票が行われます。

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