元広島助っ人、韓国リーグで本塁打王争い単独首位 それは日韓投手のレベル差?地元メディア報道

プロ野球広島で昨シーズンまでプレーしていたマット・デビッドソン内野手(33)が韓国プロ野球(KBO)リーグの本塁打争いでトップに立っている。2024年6月16日時点で20本塁打を記録し、2位に2本差をつけている。

「シーズン序盤に適応期間が必要だったが...」

デビッドソンは大リーグのアリゾナ・ダイヤモンドバックス、シカゴ・ホワイトソックス、シンシナティ・レッズ、オークランド・アスレチックスを経て22年オフに広島に移籍。大リーグでは通算54本塁打を記録したスラッガーだ。

広島でプレーした昨シーズンは112試合に出場して打率.210、19本塁打、44打点。持ち前の長打力を発揮し本塁打数はチームトップだったが、チャンスに弱く安定感を欠いた。23年シーズンオフに、KBOリーグのNCダイノスに移籍した。

来韓1年目の今シーズンは開幕から好調を維持し、6月16日時点で打率.280、20本塁打、51打点、OPS(出塁率+長打率)は0.943をマーク。15日のサムスン・ライオンズ戦では19号、20号を放ち、チームの勝利に貢献した。

地元メディア「朝鮮日報」(WEB版)によると、NCダイノスのカン・インクォン監督(51)は「20本塁打は無条件に可能だと思った。30本も十分にいけると思う。シーズン序盤に適応期間が必要だったが、よくやってくれている」と、ここまでの働きを高く評価したという。

「デビッドソンは打撃の精度が低いのが問題だった」

「東亜日報」(WEB版)は、デビッドソンの大リーグ時代の成績を踏まえ、広島が自由契約としたデビッドソンをNCダイノスが獲得した理由を、次のように解説した。

「ホワイトソックス時代の17年と18年にそれぞれ26本塁打と20本塁打を記録し、長打力を誇ったが、打撃の精度が低いのが問題だった。広島では19本塁打を打ったが、打率は.210にとどまり、三振は120個も奪われた。大砲が必要だったNCダイノスは、デビッドソンが広島との再契約に失敗するとすぐに手を差し伸べた。日本のプロ野球に比べて投手の制球力が落ちる国内では長打力とともに、打撃精度もある程度維持できると判断したからだ」

記事によると、デビッドソンが放った20本塁打のうち、打球飛距離130メートル以上の大型本塁打は6本で、この部門1位だという。135メートル以上飛んだホームランは4本あり、15日に放った20号は推定飛距離140メートルで、今シーズン国内最長距離だったという。

15日の試合後、デビッドソンは「与えられた状況で最善を尽くそうと努力している。結果も嬉しいが、自分が望んでいたスイングをしたことに満足している」とし、「レギュラーシーズン144試合は長い道のりだ。これからも良い打撃感を維持できるようにしたい」と話したという。

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