現代の魔女狩りを描くフォークホラー 『ナイトサイレン/呪縛』8月2日公開決定

2022年ロカルノ映画祭で最高賞の金豹賞を受賞、2022年シッチェス映画祭で最優秀長編ヨーロッパ映画賞を受賞したホター映画『ナイトサイレン/呪縛』が、8月2日よりヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、シネマート新宿ほかにて全国公開されることが決定した。

デビュー作『Filthy(英題)』がロッテルダム映画祭に正式出品されたテレザ・ヌヴォトヴァ監督の長編2作目となる本作は、現代の魔女狩りを描いたフォークホラー。

人里離れた村で暮らす姉のシャロータと妹のタマラは母親の虐待から逃げ出すことを決意したが、逃げ込んだ森の中で恐ろしい事故に遭ってしまう。事故から20年、消息を絶っていたシャロータがある出来事をきっかけに村に戻るも受け入れる者はいなかった。村が夏至祭に近づく中、彼女が過去のトラウマと対峙するほどに人々は疑念を募らせていくが……。

主演を務めたのは、『プリンセス:ルーパー』などのナタリア・ジェルマーニ。シャロータに唯一心を開くミラ役をエヴァ・モーレスが演じ、そのほか『アウシュヴィッツ・レポート』で主演を務めたノエル・ツツォルらが脇を固める。

あわせて公開されたポスタービジュアルには、叫びを上げるシャロータ(ナタリア・ジェルマーニ)の姿が切り取られており、「その村で、女は魔女となる」のキャッチコピーが添えられた。

テレザ・ヌヴォトヴァ(監督)コメント

『ナイトサイレン/呪縛』は“女性らしさ”にまつわる神話や慣習を払拭しようとする作品です。女性嫌悪、外国人恐怖症、集団ヒステリーが蔓延する現代において、古代の信仰が復活していることをテーマとしています。女性が火あぶりにされることこそ現代では無くなりましたが、そのセクシュアリティや感情、出産の選択が標的になっていることに変わりありません。貼られるレッテルが変わっただけです。本作は従来の道を進むことを拒否するという自由について語った作品です。
(文=リアルサウンド編集部)

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