スウェーデンとイラン、オマーンの仲介で受刑・拘束者交換

Niklas Pollard Johan Ahlander

[ストックホルム 15日 ロイター] - スウェーデンとイランは15日、オマーンの仲介により受刑・拘束者の交換を行った。

スウェーデンは1988年にイランで行われた政治犯の大量処刑に関与したとして有罪判決を受けた元イラン高官のハミド・ヌーリ氏を解放。イラン国営通信IRNAは同氏がテヘランの空港に到着し、レッドカーペット上で家族の出迎えを受ける映像を公開した。

一方、イランで拘束されていたスウェーデン人の欧州連合(EU)職員であるヨハン・フロデルス氏とスウェーデンとイランの二重国籍を持つサイード・アジジ氏も解放され、15日遅くにスウェーデンに到着した。

スウェーデンのクリステション首相は「イランはハミド・ヌーリをスウェーデンの刑務所から釈放させる目的で、2人を交渉の駒として使った」と指摘した。

終身刑を言い渡されていたヌーリ氏は戦争犯罪の罪を否認している。

イラン外務省の報道官は地元メディアに対し、ヌーリ氏を人質と表現し、同氏の投獄は「正当性を欠く違法なスウェーデン裁判所の決定」によるものだと述べた。

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