2週間遅れて出漁 貝殻島コンブ漁 厳しい出足

北方領土・貝殻島周辺のコンブ漁が始まりました。根室市内の漁船が特産のサオマエコンブを各漁港に水揚げしましたが、厳しい出足となっています。

貝殻島コンブ漁は日本とロシアの民間協定に基づき、例年6月1日に解禁されますが、今年は生育の遅れから例年より2週間遅れて15日に始まりました。初日は合図とともに一斉に出発した漁船195隻が日ロ中間ラインを越え、ロシアが実効支配する貝殻島灯台周辺に向かいました。漁船は漁を終え、およそ4時間ほどで戻りましたが、全体的に量は少なく、厳しい出足となりました。

歯舞漁協昆布漁業部会の高橋昭彦副部会長は、「高校を卒業してから約40年、コンブ取っているけど、これほど取れないのは今までにないね。初めてでないか。本当にないわ。コンブの質はいいです。質はいいです」と話します。

サオマエコンブは成長途中のナガコンブで、身がやわらかいのが特徴ですが、今年は資源量が少なく、釧路町や浜中町などの漁協が漁の中止を決めています。貝殻島周辺のコンブ漁は9月末まで行われます。

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