“2AWのジャンボ鶴田”を目指す滝澤大志、無差別級王座奪取で完全無欠の象徴へ

千葉密着・発信型プロレス2AWの滝澤大志が6月23日にTKPガーデンシティ千葉にて開催される『有限会社 山﨑工業プレゼンツ 2AW 旗揚げ5周年記念大会 GRAND SLAM in TKPガーデンシティ千葉』で無差別級王者の仁木拓郎に挑戦するが、大会PRでプロレスTODAY編集部に来社した。

滝澤は第4代王者であり、至宝奪還へ「タイミングを狙っていた」と語る無差別級王座への意気込みや王者・仁木の印象、若手の台頭、団体5周年などに迫った。

有限会社 山﨑工業プレゼンツ 2AW 旗揚げ5周年記念大会 GRAND SLAM in TKPガーデンシティ千葉 日時:2024年6月23日(日)開場12:15開始13:00
会場:TKPガーデンシティ千葉

▼2AW無差別級選手権試合
〈王者〉仁木琢郎 vs 〈挑戦者〉滝澤大志

【仁木琢郎戦への意気込み】

――6月23日に迫る『2AW 旗揚げ5周年記念大会』で現無差別級王者・仁木琢郎選手への無差別級選手権への挑戦表明を行いました。まずこの試合についての意気込みをお願いいたします。

この5周年という節目のタイミングで仁木琢郎という、猛者たちをやられつつも倒していく、それに打ち勝つというタイプのチャンピオンに挑戦をします。

――挑戦表明のマイクも非常に感情がこもっているというか。

※5月26日2AWスクエアでの挑戦表明マイク
「仁木琢郎、防衛おめでとう。そしてちょっとだけ話聞いてくれ。いまから18年前の5月、僕はプロレスラーを夢見てこの千葉にやってきました。そしてデビューして、日々第1試合闘いながら試合終わったらセコンドついたりして、いつかメインイベントに立てることを夢見て頑張ってました。18年経ったいま俺は何してるか。第1試合で戦ってセコンドについて紙テープ巻いて何なんだよ俺は!だからチャンピオン仁木琢郎に問いたい。お前にとって滝澤大志とは何ぞや!」※仁木が回答に困る。

自問自答な。

――今の滝澤選手の心の葛藤がそのままマイクで出て、なんと王者が困惑するという風景が出ました。

自分の経験上ではあったんですけど、王者として半年とかそのくらい過ぎて何人も防衛してくると、だんだん王者でいることが辛くなってくる。そのタイミングを僕は狙い打ったという。節目のタイミングでもあり、自分の経験上そろそろこのベルトを持っていることの重圧であったり責任感であったり、そういうのが重くのしかかってくるときだなというが分かっていたので、獲れるタイミングで獲ってやろうというつもりですね。

――機は熟したと。

そうですね。

【王者・仁木はどう見える?】

――滝澤選手から見た現王者の仁木選手の印象はいかがですか?

正直言うと、強さとか怖さみたいなのは仁木琢郎からは感じないのかなって。ただ、タイトルマッチを重ねていくたびに相手を受け止めた上で、それを超えるという力強さをどんどん身に付けてるかなという感じはしますね。

――だんだんと自分のスタイルと、あとは発言だとか佇まいに自信を身に付けてますね。

ベルトと共に成長してるという雰囲気はすごく感じますね。

――でも滝澤選手はこれからがきつくなっていくと。

これは自分の経験上なんですけど。仁木がどう思っているのかはちょっと分からないんですけど。

――一通りのチャレンジャーを退けた中で、満を持してというところはありますよね。

そうですね。タイミングだと思いました。

――節目のタイミングというところで、滝澤選手ご自身の今のコンディションはどうですか?

もう絶好調です、たぶん。

――インタビュー前に伺いましたけど、やっぱり夜食を抜いてるから?

どうなんだろう。

――コンディションって影響します?

あまりまだそこら辺、実感したことないんですけど。でも、精神衛生がものすごく安定してる感じ。ベルトからちょっと遠ざかってたんですよね、もう2年くらい。その間にやっぱりちょっと考え方が変わったり、今まで凝り固まってたものが結構取れたりとか。滝澤自身の頭がちょっとバージョンアップされたんじゃないかなとは思ってますね。

――体は絶好調で、なおかつ頭もバージョンアップされたということでは、今までの中である意味最強の滝澤大志が見れる。

見せます。言うて、でも38歳ですから。たぶん運動量でいったら、やっぱり仁木とかの方が全然上だとは思うんですけど、運動量だけじゃない戦い方というのはこの2年間でまた変わってきたのかなとは思っています。

――今まさに絶好調で脂がのりまくっている感じですね。

たぶん頭で考えるのと体が今ちょうどいいバランスなのかなと思ってます。

――そんな滝澤選手との防衛戦を迎える王者・仁木選手はチャンピオンになってから、プロレスTODAYに来るときだけしか使わないワードなんですけど『赤い革命』だと。

たしかに聞いたことない。

――プロレスTODAYでしか発言しないんですけど、今、『赤い革命』中らしいんですよね。それに対してはどう思いますか?

革命かどうかは別として、置いておいて。でも2AWの風景はたしかに変わってるという感じはします。やっぱり若い世代が中心になって、それが赤なのかは分からないですけど、若い世代が注目されているというのはすごく感じています。

――2AWの新しいイメージが少しずつ到来してきたのかなという風な部分は感じました。そういうチャンピオンロードをそばで見ていてどのように感じていましたか?

やっぱり仁木は、ジャンプ漫画の主人公感がすごく出ていて。僕、仁木の試合をセコンドで見ることが結構あったので。僕、ビッグマッチになると前半戦、ここ1、2年くらいはそれが多くて。試合が終わったらすぐセコンド入って、仁木たちの試合の紙テープを巻いたりしてる状況だったんですけど。何て言うんだろうな、そういう部分でも「あ、時代変わってるな」とか。

――そういう部分では感じてる。「今の俺のこの気持ちをどういう風にお前は思ってるんだ」っていう、冒頭の話になってしまうんですけど。

自分自身の葛藤もありつつ。やっぱりもう40も近いですから、いつまでも若手みたいなことをしてる場合でもないし、という葛藤ですかね。自分自身の中の。

――なるほど。今回、滝澤選手が王座に挑戦して、タイトル奪取したあとはどんな風なことをやっていきたいというのは何かありますか?

いや、でもあまり考えてないんですよね。ただ僕が思うになんですけど、自分がベルトを巻いてまた風景が元に戻るかって言ったらそうじゃない気もしていて。やっぱり中心になっているのが若い世代だと思ってますので。ただ言っちゃえば僕、結構、隅っこにいるタイプなので。ただ隅っこにいるけどてっぺんに立ちたい、隅っこのてっぺんに立ちたいなっていうのは結構思っています。

――1つのハードルというか壁になってほしいなというのは思うんですよね。

今パッと思い浮かんだんですけど、もしかしたら”2AWのジャンボ鶴田”になりたいのかもしれないです。

――いいですね。ジャンボ鶴田さんというと当時、超世代軍なんかを相手にバッタバッタとなぎ倒して成長を促していたような存在でしたが、そんなイメージですか?

もしかしたらそんな感じかもしれないです。

――とても滝澤さんに合うと思います。滝澤選手のイメージは、やっぱりハードな打撃、そして素晴らしい身体能力もありますので。そういった部分を生かして、さらにワンランク上に彼らを導くという部分でもとてもいいですね。

なのでベルトを持つことによって、自分の試合の説得力を持たせるというか。そこがまだ仁木に足りない部分でもあるのかなと思っている部分でもあるので、やっぱり強さを示して2AWのトップにもう1度返り咲いてやろうかなと思います。

――仁木選手以外も含めて新世代の壁になるという、当時のジャンボ鶴田さんのイメージは今すごくピッタリします。

やった。

――滝澤選手があえてこのタイミングでそのベルトを獲ることによって2AWの強さの象徴となって、強さで団体を引っ張っていく姿が見たいですね。

ぜひ見せていきたいと思います。

――ジャンボ鶴田さんのイメージはどんなイメージでした?

デカくてめちゃくちゃ強いなっていうイメージはあったんですけど、そこまで試合を見てたわけじゃないので(笑)

――なるほど。

ただやっぱり四天王より1つ上の存在として立ちはだかっていたというは分かっているので。やっぱり今の2AWのイメージには合ってくるのかなと。

――まさにピッタリ。

頑張ります。

【2AWタッグ選手権試合】

――次に2AWタッグ選手権試合で今MJ2が非常に勢いを増しております。真霜選手、ナカ・シュウマ選手が結成したこのMJ2ですけども、今回挑戦者として吉田綾斗&チチャリート・翔暉が挑戦することになりました。この試合に対してどんな風に見てますか?

どうなんだろうな。吉田綾斗とチチャリートの結成のいきさつがちょっと。難しいな、何て言えばいいんだろう。チチャリートが最近の吉田綾斗の試合を見てちょっと憤っている部分があって、吉田綾斗をそれこそ促すような感じで。

――発奮させるというか。

はい。いい感じではありますけど、バランス的には。意外と蹴りも使う同士だし、意外といけると思うんですけど。

――チチャ選手は復帰してからどういう風に見てます?

力強さは昔より増してるような気がしますね。前はもっと軽かったんですけど、ちょっと蹴りも重くなってるし、体も大きくなってるし。もしかしたら勢いで言ったら1番かもしれないですね。

――覚悟を決めて戻ってきたかな、という風な印象を私は受けました。

やっぱり目の怪我というのは、もしかしたら引退ももちろん考えたかもしれないし。ただそれで帰ってきたからには、という部分が結構強いんじゃないですか。覚悟はあると思います。

――そして対する王者組のMJ2に関しては、2AW、そして他団体への侵攻も含めて方々で暴れ回っておりますけれども、その辺はいかがでしょうか?

やっぱりナカ・シュウマがすごく、真霜拳號と組む人間っていうのは、不思議と成長力というか伸びが変わってくるのが不思議なところ。

――ナカ選手は覚醒したというか新境地に至ったというか、一皮も二皮もむけたかなって感じがします。

変わってますね。後ろに真霜拳號という存在がいることによって自分自身をものすごく前面に押し出してるというか、不思議な成長力を見せますね。

――そういうパワーは何かあるんでしょうね。

安心感なんですかね。

――やっちゃっていいよ、っていう感じなんですかね。

好き勝手に暴れても真霜拳號がそれを上手くサポートできるっていう実力があるからこそ、やっぱり好き勝手できるんでしょうね、真霜拳號という存在が。

【新世代の台頭】

――若手世代が2AWマットの上の試合に入ってくるようになったことについてはどんな風に感じてますか?

いや、もうそれは必然なんじゃないかなと思う部分もあったりして。そうじゃないと団体もいつまでも真霜拳號、吉田綾斗、自分も入ってるのか分からないですけど、そこでやっていてもしょうがないので。もうこれは必然なんじゃないかなと思う部分はあるんですけど。ただその時代の流れというか、それにそのまま飲み込まれてもしょうがないので。自分40近いので、とりあえず動けるうちは足掻けるだけ足掻いてやろうかな。そういう感じはありますね。

【2AW5周年】

――今回は2AWの5周年大会ですけども、その5周年の2AWを振り返ってみて、何か思い出に残ってることとか、これは印象深い出来事だったなというのはどんな感じでしょうか?

これ、リング上でも言ったんですけど、周年の大会のときに僕は2周年のときと3周年のときメインイベントでタイトルマッチを戦っていて、今回で3回目ということで。メインイベント後の節目のタイミングで3回できてるということは、結構自分にとって誇れることなのかなと思ってるので。だから自分がリングで言った“ミスター2AW”という称号を自他共に認める“ミスター2AW”になってやろうかなと目論んでる部分はあるんですけどね。

――完全無欠の“ミスター2AW”。完全無欠。周年で頼られる存在であり続けるというところって非常に大変だと思うんですよね。それでもコンディションをキープしながら肝になる部分での大会でメインを張っているというプライドと自負というところは、非常に自分でも思っていらっしゃるんですよね。

はい。思ってます。

――では最後に大会に向けてのメッセージをお願いします。

本当に気が付けばあっという間の5周年なんですけれども。今、若い仁木琢郎が持っているベルトを40近い滝澤が挑戦する。でもそれは決して時代を逆行させるとかそういうわけではなくて、滝澤大志を含め団体全体がさらに前進していけるような大会にできたらと思います。

――本日は有難うございました。

ありがとうございました。

インタビュアー:山口義徳(プロレスTODAY総監督)

有限会社 山﨑工業プレゼンツ 2AW 旗揚げ5周年記念大会 GRAND SLAM in TKPガーデンシティ千葉
日時:2023年6月23日(日)開場12:15開始13:00
会場:千葉・TKPガーデンシティ千葉 4F コンチェルト

対戦カード

▼2AW無差別級選手権試合
《王者》2aw仁木琢郎仁木琢郎
vs
《挑戦者》滝澤大志

▼2AWタッグ選手権試合
《王者組》真霜拳號ナカ・シュウマ
vs
《挑戦者組》吉田綾斗チチャリート・翔暉

▼タッグマッチ
本田アユム&CHANGO(フリー)
vs
花見達也笹村あやめ

▼6人タッグマッチ
越中詩郎(フリー)&岩本煌史(フリー)&若松大樹
vs
最上九&十嶋くにお&超人勇者Gヴァリオン

▼タッグマッチ
藤田ミノル(フリー)&ヤス・ウラノ(フリー)
vs
吉野コータロー担々麺造

▼シングルマッチ
中野貴人(プロレスリングBASARA)
vs
脇田真一朗

【動画】王者・仁木拓郎と滝澤大志の王座戦へ向けた記者会見

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