五十嵐耕平監督の新作映画『SUPER HAPPY FOREVER』が9月27日より新宿武蔵野館ほかにて全国順次ロードショーされることが決定し、あわせてティザービジュアルと特報映像が公開された。
本作は、第67回ロカルノ国際映画祭新鋭監督コンペティション部門に正式出品された『息を殺して』や、第74回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門に正式出品された『泳ぎすぎた夜』などで知られる五十嵐監督の長編最新作。あるリゾート地を5年ぶりに訪れた幼なじみの佐野と宮田が、佐野の亡き妻・凪と出会った思い出の場所を巡りながら、かつて失くした赤い帽子を探すことから始まるひと夏の物語で、第71回サン・セバスティアン国際映画祭でプレミア上映された五十嵐の短編映画『水魚之交』をもとに製作された。
また、『泳ぎすぎた夜』で監督とタッグを組んだダミアン・マニヴェルも共同プロデューサーとして参加。ポストプロダクションをフランスで行うなど、日仏合作で製作が進められた。
五十嵐監督は、撮影中は毎日「芝居と、空間と、それを見る視線に心が揺さぶられる」ようだったと振り返り、「この映画を観ることが誰かの人生の一片に触れるような体験になることを願っています」と公開に向けての想いを語った。
佐野を演じるのは、『TOCKA [タスカー]』や『愛にイナズマ』、『浜の朝日の嘘つきどもと』などの佐野弘樹。幼なじみの宮田役は『TOKYO VICE Season2』や『悪は存在しない』へ出演し、『水魚之交』では主演を務めた宮田佳典が演じる。そして、今泉力哉監督『猫は逃げた』などへの出演でも知られる山本奈衣瑠が凪を演じた。
あわせて公開されたティザービジュアルには、海辺で髪をなびかせながら佇む凪の後ろ姿が描かれている。
『SUPER HAPPY FOREVER』 特報
特報映像では、初々しいやりとりを交わす楽しげな佐野と凪の様子や、一転して「寝たまま起きなかったです」と凪の不在を語る佐野の淡々とした表情などが映し出されている。
また、本作を全国、世界へと届けるべく公開応援プロジェクトも始動。オリジナルグッズだけでなく、劇中で実際に使用されたアイテムがプレゼントされる企画や、クラブシーンを撮影した江ノ島のダイナー「OPPA-LA」で開催予定の一夜限りのアフターパーティーへの招待企画などが予定されている。なお、集まった資金は、配給宣伝費や海外費用として使用される。
五十嵐耕平（監督）コメント
『SUPER HAPPY FOREVER』を一緒に作った俳優・スタッフの、映画を作るその姿勢にはただただ尊敬しかありません。彼らの素晴らしい仕事と、協力していただいたみなさんのお力によって、いい映画ができたと思います。撮影中毎日、芝居と、空間と、それを見る視線に心が揺さぶられるような日々でした。少なくとも自分にとっては、みんなの人生に触れるような特別で幸福な経験だったと思います。
観客のみなさんにとっても、この映画を観ることが、誰かの人生の一片に触れるような体験になることを願っています。
（文＝リアルサウンド編集部）
