かつては恩師 今は挑戦者…棋聖戦で藤井八冠に挑む人気棋士・山崎八段 未知の“山崎ワールド”に引き込めるか

将棋の藤井聡太八冠の“永世称号”獲得がかかる「棋聖戦」の第2局が6月17日、新潟市で開かれています。対局相手の山崎隆之八段は、藤井八冠の修業時代の恩師で、妙手を繰り出す「山崎ワールド」でも知られています。

棋聖戦五番勝負の第2局が17日、新潟市で行われています。藤井聡太八冠はすでに1勝していて、勝てば防衛に王手がかかります。対戦相手の山崎隆之八段(43)は、15年ぶり2度目のタイトル挑戦で悲願達成を目指します。

藤井八冠は、17歳11カ月の史上最年少で「棋聖」のタイトルを獲得してから5年目です。今回防衛すれば、自身初の“永世称号”を手にすることになります。

タイトル戦の大舞台で激突する2人には、深い繋がりがあります。

9年前、藤井八冠がプロ棋士の養成機関・奨励会にいた頃、幹事と呼ばれる世話役の棋士を務めていたのが山崎八段です。藤井八冠にとっては、いわば「恩師」です。

山崎八段は、明るいキャラクターと人望の厚さで、イベントや解説会にもひっぱりだこの人気棋士です。これまでタイトル戦以外での優勝はありますが、タイトルには手が届いていません。

棋聖戦第一局の前夜の6月5日、自虐ネタで会場を沸かせる一幕もありました。

山崎八段(6月5日):
挑戦者になってしまった、棋士の山崎隆之と申します。対局場の景色も素晴らしく部屋も素晴らしいホテルで、体調万全で臨めることは間違いないのですが、問題があるとしたら私の技術面だけ。

山崎八段は、定跡にとらわれない妙手を繰り出す「山崎ワールド」でも知られていて、藤井八冠も警戒を怠っていない様子です。

藤井八冠(6月5日):
私にとっては未知の局面における判断力であったり、対応力が問われるシリーズになるのかなと思っています。

第一局では、山崎ワールドを封じて完全勝利だった藤井八冠。第二局も勝って、最年少での永世称号獲得に王手を掛けられるのでしょうか。

(東海テレビ)

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