つるはし持った男性に警官が発砲、サッカー欧州選手権の試合前 独ハンブルク

ドイツの都市ハンブルクの中心部で16日昼、つるはしを手にした男性が警官らを脅し、警官がこの男性に発砲する事件があった。他にけが人はいなかったとみられる。

ハンブルクは開催中のサッカーの欧州選手権(ユーロ)2024の開催地の一つ。

この日はオランダ対ポーランドの試合があったが、警察は事件について「個別の事案であり、サッカーとは関連がないとみている」としている。

メディア報道などによると、事件は午後0時半ごろ、オランダチームのサポーターのファンゾーンの近くで起きた。

警察によると、男性はつるはしと「発火装置」で警官を脅した。男性は発砲されて重傷を負い、その場で応急処置を受けたあと病院に運ばれたという。

警察の広報担当はBBCに、男性は火炎瓶に火をつけようとしたが、警官らが男性に催涙スプレーをかけて発砲したと説明した。

警察は男性の身元を特定しておらず、事件の背景や動機についてもコメントしていない。

インターネットに投稿された動画では、男性が警官らの前でつるはしを振っており、その後に発砲音らしき音が連続して聞こえる。

米紙ニューヨーク・タイムズのサッカー担当のローリー・スミス記者によると、事件はオランダのファンゾーンから数百メートル離れた「レーパーバーン」と呼ばれる繁華街で起きた。

この日午後3時にキックオフの予定だった試合は延期されることなく実施され、オランダが2-1でポーランドに勝った。

試合があったスタジアムは、事件現場の市中心部から約8キロメートルの距離にある。市内にはこの日、オランダ人のファン約3万人と、同数程度とみられるポーランド人ファンがいた。

(英語記事 Hamburg police shoot man with axe ahead of Euros match

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