深夜の大工事 重さ250トンの橋げたを架設 路面電車が広島駅2階に乗り入れ

TSSテレビ新広島

来年春に開業予定の新しい広島駅ビル、大きな目玉となる駅ビル2階へ路面電車が乗り入れるための橋桁が17日未明にかけられました。

【加藤アナ】
「午後10時すぎです。このあとこの象徴的な橋がスライドするということで、周辺には作業員の姿が見えますね。歴史的瞬間を目に焼き付けたいとファンの方の姿も見えます」

ついにその日を迎えた「広島駅前交差点」。

「午後11時を過ぎました。大州通りの規制が敷かれています。間もなく工事が始まるが、沿道に目を向けると先ほど10時すぎと比べると3倍程度でしょうか。見物に来ている姿も多いですね。中には椅子を用意して花火大会のようになっています。青とオレンジ色の台車で動かすということなんですが、そのサイズ感、橋桁を動かすだけあって巨大ですね。迫力があります」

来年春の開業に向けて工事が進む新たな駅ビル…。
今回は、その2階に路面電車を乗り入れるため、直前の大州通りに南北にまたがる巨大な橋桁を架けます。

「作業開始から10分程度が経ちました。一見ゆっくりに見えていた作業ですが、気が付くと半分程度は進んでいるんでしょうか。橋桁の下に目を向けると作業員の姿が見えます。
ゆがみなどがないかということを確認しながらということで、一見ゆっくりに見える作業も相当スピード感を持ってやっていることがわかる」

長さおよそ43メートル、幅およそ10.5メートル。重さはおよそ250トン。
工事関係者や地域の住民たちも固唾をのんで見守ります。
そして、駅側の橋脚に近づくと作業はより慎重に…。
実はある難しさがあったといいます。

【広電広島駅JV工事事務所・平井修副所長】
「この道路が平たんではないので、場所によって高さが微妙に違ったりする。そのあたりを調整するのが計画の段階からやっているが、実際異なったりするところがある。それを今日確認しながら…」

道路が”かまぼこ状”なため、水平に置くためには駅側の橋脚上での調整が必要だったのです。
また、今回、クレーンでの吊り上げではなく自走式の台車をつかったスライド方式にした背景は、交通規制が必要な大通りで限られたスペースしかないことや地下街があり、荷重をのせられないことなどが理由だったといいます。

【加藤アナ】
「橋桁がかかった大州通りです。下からみると目で見てわかる大きな変化ですよね。大きな橋が架かりました。ここに路面電車が乗り上げるということだが、ここから先はさらに広島駅側へとつないでいく作業へとうつっていきます。来年の春また大きく景色が変わるんでしょうね」

【広電広島駅JV工事事務所・平井修副所長】
「無事に終わったので非常によかった。このプロジェクトは橋梁3つかけることになっている。その1つ目がかけられたということで大きな一歩を踏み出せた」

【大阪から見に来た人】
「1時間くらいでだいぶ景色が変わっていて違和感が最初はあった」

【近くに住む人】
「電車が(道路の真上を)通るというのがすごい」

駅前大橋ルート工事の進捗はおよそ5割で、来年春にむけてレールを設置する工事などが行われていきます。

© テレビ新広島