伊ピアニスト、ジョヴァンニ・グイディがECMリーダー5作目をリリース

©Sam Harfouche/ECM Records

2013年にアルバム『City of Broken Dreams』でECMリーダー・デビューを果たし、これまで4枚のアルバムをリリースしてきたジョヴァンニ・グイディが新作のリリースを発表、先行TR「鳥の歌 (Cantos Del Ocells)」が配信されている。

<YouTube:Giovanni Guidi - Cantos del Ocells (from the new album 'A New Day') | ECM Records

ECMデビュー以来、10年以上にわたり音楽的パートナーシップを育んできたトーマス・モーガン(b)とジョアン・ロボ(ds)とのトリオがおなじみの流れるようなインタープレイを再燃。本作ではさらに、この作品でECMデビューを飾るアメリカの気鋭サックス奏者、ジェームス・ブランドン・ルイスを迎えた。アンサンブルの幅が広がっただけでなく、新鮮な視点が生まれ高まったコミュニケーションとルイスの音色に触発された、多様な楽器の道が切り開かれている。

「ジェイムスとなら、グループ内の対話が、もっと抽象的でオープン、かつ即興的なアプローチに向かって深まっていくという確信があった」「我々は違った道を歩んできたから、ある意味、これはまったくのギャンブルだった。しかし『A New Day』のセッションは我々が正しかったことを証明した。トリオは新たな領域に踏み入れて、私見だが、ジェイムスは私たちと繋がるためのとてもユニークで興味深い方法を見つけた。セッションは偽りのない発見の旅だった」

 アルバムは、60年代にジョーン・バエズに解釈されたことで有名なカタルーニャの伝統曲「鳥の歌 (Cantos Del Ocells)」で幕を開ける。ピアノ、ベース、ドラムのトリオによるイントロの後、ルイスが表現力豊かな音律で登場。グイディはこの軽快なラインとドローンのようなアルペジオのピアノ・パターンを対比させ、カルテットを呪術的な靄の中に埋め込んでいる。

<YouTube:Cantos del ocells

7曲のうち5曲はグイディのオリジナルで、ほか1曲は伸びやかなピアノが印象的なスタンダード曲「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」。もう1曲はグループの即興曲で、グイディの多重表現がジャズ的なヴァナキュラーを泡のようなグループ・ダイナミクスの中で表現し、カルテットがそれぞれの強みを発揮している。

「マンフレート・アイヒャーとはもう何年も一緒に仕事をしている。毎回、深い内省と自由な対話、分かち合いと学びの新たな機会となっている。スタジオでマンフレートは、いわば “次のアルバム “ではなく “新しいアルバム “を想像するようにと言った。こうして、この作品は誕生した」

 なお、グイディの5年ぶりとなる日本ツアーも11月に決定している。

■リリース情報

『ア・ニュー・デイ / A New Day』
2024年7月12日発売 ※国内盤8月7日
品番:UCCE-1209

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