「相手にとどめを刺したかった」第4戦に大敗も、テイタムが気づいた“重要なこと”「チーム全員が互いをどれだけ必要としているか」<DUNKSHOOT>

アメリカン・エアラインズ・センターで現地時間6月14日(日本時間15日、日付は以下同)に行なわれたNBAファイナル第4戦は、ホームのダラス・マーベリックスがボストン・セルティックス相手に最大48点差をつける展開となり、122-84でシリーズ初勝利(1勝3敗)を手にした。

舞台は再びセルティックスのホームアリーナ、TDガーデンへ移り、17日にシリーズ第5戦が開催される。第4戦で大敗を喫したセルティックスは、プレーオフの連勝が10でストップしたほか、アウェーゲームの連勝も7で止まり、今プレーオフでは敵地で初黒星となった。

左足の後脛骨腱脱臼を負っているクリスタプス・ポルジンギスは、第4戦で限定的ながら出場可能になるも、結局コートに立つことはなかった。16日にメディア対応に臨んだジョー・マズーラHC(ヘッドコーチ)は「彼とはまだ話せていない。(練習が)始まる前に話すことになる。だから今の状態についてはわからない。だが彼がコートに立てる状態になるべく、できる限りすべてをこなし、努力していることは知っている」と話していた。

3勝0敗で通算18度目のリーグ制覇へ一気に王手をかけながら、セルティックスは第4戦で惨敗に終わり、スウィープ決着の機会を逃した。その試合でチームトップの15得点を残したジェイソン・テイタムはこう語る。
「第4戦が終わり、(マズーラHCが)楽しんでプレーすることを気付かせてくれたと思う。僕らは相手にとどめを刺したかったし、どうしても勝ちたかったんだ」

第5戦の会場はホームであり、セルティックスがこの試合をモノにすれば、ロサンゼルス・レイカーズと並んでいた優勝回数(17回)を抜き、NBA歴代単独最多の18回目のチャンピオンシップ獲得となる。

「今日はこのチームにいる全員がどれだけ重要で、それぞれがお互いのことを必要としているんだと気付かされたよ。それが僕らにとって本当に重要なことだと思う」と、次戦に向けて意気込んでいたテイタム。はたして地元ファンの前で、2008年以来のリーグ制覇を成し遂げることができるのか。

文●秋山裕之(フリーライター)

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