口元を隠しながら住宅の玄関に近づく不審な男。
窃盗事件の一部始終を防犯カメラが捉えました。
◆被害にあった岩下信三さん
「価値以上のものがあります。お金で解決できないものが…。絶対許さないですよね」
「絶対に許さない」と口にする男性。
男性が盗まれたのは釣り竿とリール、合わせて6セット。中には一つで6万円以上するリールもあり、購入時の金額は総額で50万円を超えるといいます。
◆記者リポート
「男はこちらの道路から非常に見えづらいところにあるにも関わらず、玄関横に立てかけてあった釣具を盗んでいったということです」
防犯カメラには、5月18日、住宅街の中をゆっくりと進む一台の車が映っていました。
時刻はあたりが寝静まった午前3時過ぎ。車は被害者の自宅を一度通り過ぎると、車をUターンさせ再びゆっくりと近づいてきます。車が画面から消えてわずか1分半後。
現れたのは口元をハンカチのようなもので隠した男、足下をライトで照らしながら玄関に近づきます。そして、男はリールの付いた釣り竿を左手でつかみながら足早に去っていきます。時間にしてわずか20秒ほどの犯行でした。
◆岩下信三さん
「次の日釣りに行く予定にしてて、前日釣りの道具とかをセットして。6時半に起きてドアを開けて見たらなかったっていう感じですね」
被害に気付いた日は奥さんと一緒に玄界灘へイカなどを釣りに行く予定でした。
◆岩下信三さん
「竿って意外と自分に馴染むんですよ。全く同じリールで全く同じを竿を借りても全然違うんです」
20年以上続けてきた趣味の船釣り、男性にとって釣りは「仕事をするための活力」でした。盗まれた釣具は乾かすために10日ほど玄関に立てかけていたということです。
◆岩下信三さん
「盗まれたものは完全な愛用品です。悔しいというか、一番大事な宝物をとられた感じです」
男性は警察に被害届けを提出しているということです。