カラス連続不審死 現場周辺で警戒続く 農薬「シアノホス」が原因か 住民「とても不気味で怖い」

テレビ愛知

清須市で5月末から14羽の野鳥が不審死

5月下旬から清須市でカラスなどの野鳥の不審死が相次いでいることを受け、警察は、何者かが意図的に薬剤を食べさせた可能性があるとみて、周辺の見回りを強化しています。

東 惇記者:
「複数のカラスの死骸が見つかっている、西枇杷島小学校の通学路です。こちらでは、朝から警察官が立ち、登校する児童に声掛けをするなど、周辺の見回りを行っています」

5月24日、清州市役所から「学校のグラウンドなどで複数のカラス死んでいる」などと警察に通報がありました。

警察によりますと、5月21日から6月12日までの間に、西枇杷島小学校の校庭やその周辺で、カラス6羽とヒヨドリ1羽。さらに、西枇杷島町小田井1丁目から3丁目までの間で、カラス6羽とハト1羽、合わせて14羽の死骸が見つかっています。

複数の死骸が見つかった西枇杷島小学校では・・・

西枇杷島小学校 海川覚校長:
「(死骸の)口から液体が出ていたので、(原因は)食べ物なのかなと思いました。触って何か被害があってはいけないので、”触らないように“と子ども達に言いました」

死骸で見つかった14羽は、いずれも外傷はなく、鳥インフルエンザの検査も陰性でした。しかし・・・

野鳥の死は農薬「シアノホス」が原因か 警察が警戒と調べ進める

清須市生活環境課 松村和浩課長:
「有機リン系農薬の主成分である、”シアノホス“が検出されています」

死骸で見つかった14羽のうち、警察が7羽を鑑定したところ、農薬などに使われる「シアノホス」が検出されました。シアノホスとは一体、どのようなものなのでしょうか・・・

清須市生活環境課 松村和浩課長:
「果樹園や畑などで使われる農薬に含まれていて、殺虫剤にも含まれている成分です」

厚生労働省によりますと、シアノホスは、毒物や劇物には指定されておらず、農薬を扱う店や、ホームセンターなどで誰でも購入することが可能です。清須市によりますと、15日新たに1羽のカラスが西枇杷島町小田井2丁目で死んでいるのが見つかったということです。

市は「死骸を見つけた場合は、触らずに速やかに市や警察に連絡してほしい」としています。近隣住民は・・・

近くに住む人は:
「とても不気味ですし、怖いなと思う。何か人為的なものならば、早く解決してほしい」

警察は、何者かが、シアノホスをエサに混ぜるなどして野鳥に与えた鳥獣保護法違反の疑いも視野に捜査するとともに引き続き、西枇杷島小学校周辺などのパトロールを行う方針です。

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