「負担割合の合意ができていない」阿武隈急行補助金停止の宮城・柴田町

宮城県と福島県を結ぶ阿武隈急行に対し、宮城県柴田町が補助金の支払いを停止したとして波紋が広がっています。

阿武隈急行は柴田町と福島市を結ぶ54.9キロの路線です。宮城県では柴田町のほか、角田市と丸森町を走っています。

宮城県と福島県や沿線自治体などが出資する第3セクターが運営していますが経営は厳しく、2023年度の経常損益は4億7000万円の赤字でした。

赤字を補填するために沿線自治体が補助金を出していますが、このうち柴田町が2023年度の補助金2358万円を支払っていないことが分かりました。

柴田町は補助金を支払う意思はあり、今は保留の状態だと強調します。理由として、角田市と丸森町との間で、補助金の負担割合について合意できていない点を挙げます。

柴田町水戸英義副町長「2025年度からは正式に見直すことになっている。ただ、それがいまだに合意に至ってない。2025年度に迫っているので、早く解決してもらえば保留にしている赤字負担分を支出する用意がある」

柴田町は、沿線の3つ自治体のうちで25%だった負担を線路の距離も考慮に入れ16%にすべきだと主張しています。

補助金は元々コロナ禍の経営支援のためでしたが、2023年度からは赤字補填が目的になっています。

柴田町水戸英義副町長「単に赤字だから柴田町が税金で補填するのは、町民には説明できないだろうと」

柴田町によりますと、問題の補助金以外は停止しておらず2023年度と2024年度には施設や車両の整備費など各5000万円台の支援をしているということです。

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