“ストーカー殺人”初公判「待ち伏せしていない」

ストーカー規制法による禁止命令の対象となっていた女性をJR博多駅前で刺殺したとして、殺人などの罪に問われている男の初公判が17日開かれました。弁護側は殺害は認める一方、ストーカー行為については否定しました。

弁護側「ストーカーと警察に相談されたことについてどう思った」

寺内進被告「ショックでした」

起訴状などによりますと寺内進被告(32)は去年1月、JR博多駅前の路上で、つきまとい行為が禁止されていた元交際相手の川野美樹さん(当時38歳)の胸や背中などを包丁で複数回刺して殺害した罪などに問われています。

17日、福岡地裁で開かれた裁判員裁判の初公判で、寺内被告は殺害は認めたものの「待ち伏せしたことは違います」と起訴内容を一部否認しました。

冒頭陳述で検察側は「事件当日、待ち伏せしていたが、警察で話そうなどと言われたことに激昂し、転倒させた川野さんを少なくとも17回刺した」などと指摘。

一方弁護側は、事件当日に被害者と出会ったのは「全く思いがけないことだった」などとし、ストーカー規制法違反については無罪を主張しました。

17日午後には、寺内被告に対する被告人質問が行われ、警察に相談されたことで川野さんに対する「いらつきはあったと思う」と語りました。

18日以降も被告人質問などが行われ、28日に判決が言い渡されます。

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