富山県庁(写真はイメージ・AC)
6月16日、Xで「音楽鑑賞」がトレンド入りした。北國新聞が15日朝に配信した「ウィーン出張中に音楽鑑賞 県土木部次長投稿と投書」という記事が、大きな反響を呼んだようだ。
富山県の職員が、出張先のオーストリア・ウィーンでコンサートに行ったことをSNSに投稿。そのことを指摘し、「県民の公務員に対する信頼の失墜につながる」とする匿名の投書が富山県政記者クラブにあったため、職員の上司に確認したところ、その事実を認めた。SNSの投稿は「仕事の後に行ってみた」とのことだったが、上司は「プライベートの時間に行ったのだと思うが、誤解を招かないようにするべきだ」と苦言を呈した――という内容だ。
この件について、多くの人がXでコメントしている。
《むしろウィーンに行って音楽も聴かずに帰ってくる役人が行政を担う方が心配だ》(国際政治学者・三浦瑠璃氏)
《「仕事の後に行ってみた」と書いているのに、「プライベートの時間に行ったのだと思うが、誤解を招かないようにするべきだ」なんて言われたら、もうどうしようもないですね。クレームを取り上げる、取り上げないのも、組織の運営の大切なことだと思います》(劇作家・鴻上尚史氏)
ほかにも
《もしこれがダメなら 出張中は24hで勤務したことにして給料を払うべき 勤務時間外は何してもオッケーなのは労基法に書いてある》
《プライベート時間の使い方にまで文句を言われるとは 公務員叩きもここに極まれりやね》
など、「何が問題なのか」という意見が多数ある。だがその一方で、
《普段なら何も言わないが、能登半島地震で困ってる人たちがいるのに、公費の出張で音楽鑑賞しましたというのは、時期的にもずいぶん無神経》
《音楽鑑賞は自費かもしれんけど旅費は税金から出てるだろうから微妙なとこだわ富山の》
などの意見も。ほかにも、
《この音楽鑑賞は擁護の声が多いけど、エッフェルねえさんは叩かれてたよな。なにが違うんだろ?》
《これが許されないならエッフェル姉さんの立場はどうなるんだよw》
など、2023年7月、自民党女性局のパリ視察でのSNS投稿が猛批判を浴びた件を思い起こすという声も少なくない。
「富山県ではこのところ、公務員の不祥事が相次いで発覚しています。5月には、富山市職員らが無許可でガールズバーを営業したとして逮捕。6月には県の観光振興室主幹が10代女性のスカートの中にビデオカメラを差し入れて盗撮、現行犯逮捕されています。記者クラブへの投書には『現状を憂う公務員より』とあったようですが、こうしたことも背景にあったのかもしれません」(週刊誌記者)
自民党にとっては、再び“エッフェル問題”を蒸し返されることとなってしまったようだ。