マカオに約5万人収容の野外イベント会場建設…2025年運用開始予定

マカオ政府が建設を進める臨時野外イベント会場のイメージ(図版:ICM)

 マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約5万人を収容できる臨時の野外イベント会場を建設すると発表した。

 マカオ政府文化局(ICM)によれば、マカオはすでに先進的な統合型リゾート(IR)とイベント会場のハードを備えているが、近年マカオで多くのエンターテインメントイベントの開催が増え、屋内イベント会場のみならず、野外イベント会場の需要も高まっているとし、基本設備を有する大型野外イベント会場を建設することで、内外から国際レベルのエンターテインメントイベントを誘致できるようになり、経済の適度な多元化によるマカオ社会の持続可能、また高品質な発展の促進が期待できるとのこと。

マカオ政府が建設を進める臨時野外イベント会場のイメージ(図版:ICM)

 目下、政府複数部門が実施プランの策定と建設工事の入札手続き準備を進めているところとし、運用開始予定は2025年の見通しとした。

 これまでマカオにおける野外イベントはタイパ島にあるスタジアムなどが使われてきたが、人口密度が世界最高レベルにあり、騒音や混雑などが課題となっていた。新たに建設される野外イベント会場はIR施設が集積する新興埋立地の一角で、北側にIR施設「グランドリスボアパレス」、西側に複合リゾート施設「リスボエタ」があるほか、東と西は未開発地となっている。近くには大型室内イベント会場の東亜運動会体育館(通称:マカオドーム)もあり、マカオLRTタイパ線の東亜運駅から徒歩圏内。

マカオ政府が建設を進める臨時野外イベント会場のイメージ(図版:ICM)

 マカオ政府は文化をマカオ経済の新たな原動力とし、「舞台芸術の都」を目指す各種取り組みを進めており、今回の発表に合わせ、今後も多角的な文化政策を通じ、舞台芸術産業の発展を積極的かつ継続的に支援する考えを示した。

 なお、マカオの面積は約33平方キロ、人口は約68万人、年間インバウンド旅客数は約3000万人。

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