お寿司の食べ方Q&A 「手で食べる」「お箸を使う」多数派はどっち?500人アンケートの意外な結果

お寿司は「手で食べる」「お箸を使う」多数派はどちらでしょう?また正解はあるのでしょうか。500人に聞いた意外なアンケート結果とともに、お寿司の食べ方の疑問にお答えします。

お寿司はお箸を使う? 手で食べた方が通!?

お寿司といえば、日本食の代表格。そのため食べ方やマナーが問われることが多いものです。そのなかでもまず気になるのが、手で食べるか、お箸を使って食べるかということ。 この素朴な疑問について、500人に聞いた驚きのアンケート結果とともにお答えします。

Q.お寿司は手で食べるものでしょうか? お箸を使った方がよいのでしょうか。正解がわかりません……

【質問】 お寿司は手で食べたほうが正しい食べ方なのか、それともお箸で食べたほうがいいのか悩みます。どちらが正解なのか教えてください。 【回答】 手で食べるか、お箸を使って食べるのかで悩むのは、人それぞれの感覚的な良し悪しや、メリット・デメリットによる意見が巷にあふれているからだと思います。 じつは、お寿司の食べ方に決まりはないため、正解もありません。手で食べても、お箸で食べてもよいので、お好きなほうを選んでください。 ちなみに、手づかみのほうが“通”だといわれるのは、お寿司の歴史が関係しているからです。

お寿司を手づかみで食べるのはなぜ? 由来は江戸時代にさかのぼる

江戸前寿司は手づかみで食べるのが当たり前でした

握り寿司が誕生したのは江戸時代。江戸の郷土料理だったため、「江戸前寿司」と呼ばれるようになりました。「江戸前」とは江戸城の前という意味で、江戸前の漁場をさすことばです。 当時の握り寿司は、屋台で立ち食いをするファストフード的存在でした。 一貫がとても大きく今の倍以上はあったため、手づかみで食べるのが当たり前。さっと食べて小腹を満たすのがせっかちな江戸っ子のスタイルで、それが粋だったのです。 その後、着席して食べるようになり、握り寿司が小ぶりになってからも、手づかみで食べるのが通であり、粋とされました。

お寿司は手で食べる? 箸で食べる? 500人に聞いた意外なアンケート結果

9割がお箸で食べる派というアンケート結果に

実際、みなさんは手で食べているのか、お箸で食べているのかについてアンケートをとってみました。 その結果、なんと91%(500人中494人)がお箸で食べる派で、手で食べる派は9%(500人中46人)でした。<調査機関:All About編集部/2024年5月実施/調査人数500人> それぞれの理由を多い順に紹介します。 【お寿司を手で食べる理由】 ・手のほうが食べやすいから ・手のほうがおいしく感じるから ・手で食べるほうが粋だと教わったから ・小さいころから手で食べているから ・手で食べるほうが所作が美しいから ・手で食べるほうがマナーがよいと思うから 【お寿司をお箸で食べる理由】 ・箸で食べるほうが衛生的だから ・手が汚れるのが嫌だから ・手が生臭くなるのが嫌だから ・いちいち手を拭くのが面倒だから ・回転寿司なので(高級店では手で食べる) ・箸で食べるほうが上品だと思うから ・小さいころから箸で食べているから ・手づかみの習慣がなく抵抗があるから ・お箸のほうが食べやすいから ・本当は手で食べたいが、周囲に箸の人が多いから ・手で食べている人を見たことがないから ・日本人は箸で食べるべきだと思うから ・寿司屋で箸がでてくるから 今回の調査では、91%がお箸で食べる派という結果になりましたが、これはコロナ禍以降、今まで以上に衛生に敏感になった人が多いからかもしれません。 手が汚れるという理由には、汚れること自体が嫌な人もいれば、いちいち拭くのが面倒だから、スマホや注文パネルに触れるから、子どもの世話があるからなど、具体的にはさまざまでした。 また、お箸で食べる派のなかには、普段手で食べるようなお店に行かないから、周囲に手で食べる人がいないからといった理由が複数あり、高級店なら手で食べたいという意見も少なくありませんでした。 現実にはお寿司を箸で食べる人が圧倒的に多いという結果ですが、手でも箸でもどちらでも構いませんので、自分自身がおいしく食べられるほうで召しあがってくださいね。 (文:三浦 康子(暮らしの歳時記ガイド))

© 株式会社オールアバウト