芝居の“地産地消”を 26日、幕末の浦賀舞台に市民

 幕末の横須賀・浦賀を舞台に、地域住民らが出演するオリジナル演劇が26日、横須賀市深田台の市青少年会館で開かれる。今回のために立ち上げられた市民グループ「浜の隠居の会」の主催。かつて全国各地で行われていた村芝居がイメージで、「地元を舞台として、地元の人たちが演じ、地元の皆さんに見てもらう。芝居の“地産地消”がしたい」と意気込んでいる。

 演目は、「浜の八兵衛人情暦」。江戸で岡っ引きをしていた主人公・八兵衛が故郷の浦賀に戻り、居酒屋で出会った旅人、奉行所の役人、初恋相手の息子など、八兵衛を巡る人情劇が繰り広げられる。

 脚本の原案は、横須賀市日の出町の木村紀夫さん(74)が考えた。親交のある俳優の洞英治さん(71)=横浜市港北区=とともにグループを立ち上げ、協力者を募った。

 洞さんは「近所のおじさん、おばさんたちが張り切って演じて、観客は飲み食いして盛り上がる。そんな村芝居を再現したい」。今回は、海に囲まれた横須賀にちなみ、「浜芝居」と名付けた。

 出演者は、知人やアマチュア劇団「横須賀市民劇場プロジェクト」に協力を呼び掛けて10人が集まった。役者らは、仕事を終えた夜、洞さんらの指導の下で稽古に汗を流している。

 八兵衛役の新谷健さん(60)は、演技初挑戦。「せりふを覚えたり、相手との間の取り方が難しい」と話しつつ、「歌あり、踊りありの舞台を楽しんで、横須賀のPRになれば」と来場を呼び掛けている。

 午後2時開演。入場料は、500円。問い合わせは、木村さん電話046(825)5701。

© 株式会社神奈川新聞社